2004-05-31から1日間の記事一覧

佐野眞一著『東電OL殺人事件』(新潮文庫)〜書き手の獰猛な情熱に引きずり回される快感

荒れ狂う闘牛の角に、偶然結ばれた荒縄を持っていたせいで、闘牛場を散々引きずり回されたような読後感だ。 この場合、闘牛の角は書き手である佐野さんの獰猛な情熱であり、その情熱の対象は殺人事件に巻き込まれた、慶応大学卒のエリート企業の女性社員と、…