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藤代裕展『g...da...g...da 不眠の夜のオブジェ』(西荻窪・ギャラリーみずのそら)6月14日まで

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午前中から昼過ぎにかけて、公園の木陰を選んで2時間半ゆっくり走る。シャワーをあびて昼食をとり、1時間ほどグッタリと昼寝。予定どおり走り終えた充実感を枕に、しあわせ。午後4時半、西荻窪駅から徒歩8分、ギャラリーみずのそらへ。 カフェ併設のL字…

バルセロナが宇宙一!

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笑える笑える。あのマンチェスターを子供扱いするバルセロナのパス回し!もう宇宙一というしかない。マンチェスターのパス回しが、バルサと比較するとなぜか不正確に見えてしまう。価値とはあくまで相対的なものだ、それがよくわかる。もはやアートと呼ぶに…

吉岡徳仁の男気〜カルティエ特別展「Story of・・・」(東京国立博物館)

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個々のジュエリーの物語を見せる、二重マジックミラーの仕掛けはたしかに面白い。だけど、まさに目もくらむような宝石ばかりを見せられた最後に、吉岡さんがデザインした、静謐(せいひつ)なガラス瓶のフォルムには、心を鷲づかみにされる。サッカーボール…

ジョビン&ジョアンの共演

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アントニオ・カルロス・ジョビンと、ジョアン・ジルベルトの「イパネマの娘」を、連休中にどうぞ。

佐藤哲郎ミニ写真展「Mirikitani」(3月29日〜4月18日渋谷駅宮益坂下なぎ食堂)

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海外で数々の映画賞を受賞し、日本でも昨年公開された、米国NY在住、反骨の日本人路上画家ミリキタニのドキュメンタリー映画「the cat of the Mirikitani」。そのミリキタニを、友人の佐藤さんが撮影した写真展が、渋谷宮益坂下のカフェで行われています。…

藤代裕氏、「SPRING BIRD」出品中(西荻窪「ギャラリーみづのそら」3月21日まで)

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友人の藤代裕さんが、西荻窪の「ギャラリーみづのそら」で出品中。「SPRING BIRD」展は、多ジャンルの作家さんらが参加しているようです。藤代さんのHPはこちら。ご興味がおありの方は、21日までに是非どうぞ。

アトリエシエスタ作「ノエルの朝」〜縮こまる世の中にこそ午睡(シエスタ)

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先日、シエスタとひさしぶりに電話で話したとき、新作ビデオ「ノエルの朝」のことを知った。あかねちゃんが作ったキャラクターを、ちょっとずつ動かしながら動画に撮りためて、4分を超えるビデオをつくったという。わずか4分強の作品で、そのコマ数が10…

神田山陽プレ独演会(東中野・ポレポレ坐)

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仕事がひと段落したので(年内のではなく直近の)、冷たい雨の中、前から一度生で聴いてみたかった、講談師・神田山陽さんのプレ独演会へ。こういうのにプラッと出かけられるのも、東京暮らしの利点。しかも30人強ほどの出前ライブ風だった。 普段着の山陽…

石田徹也「僕たちの自画像」展(4)(練馬区立美術館12月28日まで)

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石田の自画像は、一風変わっている。 顔から頭にかけて顕微鏡になって机に座っていたり、牛丼屋でマシンガンの銃口から食べ物を口に注がれていたり、四つん這いになった背中に穴が空いて洗面台になっていて、ハンドソープや錠剤などの日用品が乱雑に置かれて…

石田徹也『僕たちの自画像』展(3)〜宙ぶらりんの分裂症(練馬区立美術館)

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今回の展覧会で、もっとも印象に残ったのは「屋上へ逃げる人」と題する作品。 ビルの屋上の縁(へり)で、手すりの付いた8段ほどの階段を、まるで着ぐるみのように着た男がうずくまっている。左手で赤い非常ボタンを押していて、その背後には「Secon」と某…

石田徹也「僕たちの自画像」(2)(練馬区立美術館)

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展覧会入口にある石田の絵と向かい合ったとき、ハッとした。 それは「飛べなくなった人」という表題がつけられたもので、ぼくが持っている彼の画集の表紙絵でもある(上写真と同じ)。だから、特に驚くようなことでもない。それでもぼくが驚いたのは、ひとつ…

石田徹也〜「僕たちの自画像」展(1)(練馬区立美術館12月28日まで)

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ちょっと、イラついた。 バス停に行くと、目当ての場所に行くバスが、1時間に2本しかない。しかも、数分前に出たばかりで、次のバスまでには30分以上もある。 どこか近くまで行くバスがないかと、近くのバス乗り場をうろうろしたが、経由するものはなか…

「アトリエ・シエスタ」チャンネル〜ほんわかしてください

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ぎすぎす、さむさむな世の中を、ほんわかさせる。ちょっとブラックな、「アトリエ・シエスタ」動画チャンネルに、「デス・とろいや〜」見参!また、「アトリエ・シエスタ」にも、作品多数あります。ご自由になごんでください。

岡本太郎『明日の神話』(京王井の頭線「渋谷駅」ビル内)

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先日、渋谷に出たついでに、最近設置された『明日の神話』を観てきた。絵の前のここかしこで、携帯で撮影している人たちがいた。たしかに、あのスケールはすごい。でもね、どう観たって、この絵は散漫でしょう。皆さんはどう思われましたか? 以前、川崎市の…

「ヒミング2008氷見上庄川天馬船プロジェクト」参加者募集中

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アーティストの中村政人さんから、「ヒミング2008氷見上庄川天馬船プロジェクト」の参加募集中とのメールが届きました。昭和30年代に交通手段だった天馬船の、復活プロジェクト。興味がある方は、上記をクリックしてください。 また、中村さんが代表をつとめ…

藤代裕展「AO ZO RA ICHI」(11月8日〜24日・「ギャラリーnoir」静岡県伊豆の国市中750-1)

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藤代さんから個展のお知らせが届いた。ご本人によると、「行ったことのないない場所の、青空市で見つけたものたち・・・がテーマ」だという。個展会場のブログはこちら。 会場はちょっと遠いですが、ご興味がある方はどうぞ。藤代さんのHPもご覧ください。

ARICA公演「キオスク・リストラ」〜反復の牢獄からどう抜け出すか

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人生を凝縮する、その鮮烈な作法。10数年前、故・太田省吾の演出する舞台をはじめて見たとき、ぼくはそれに圧倒された。芝居が始まる前から、すでに圧倒されていた。だって、剥き出しの座椅子式便器と浴槽とダイニングテーブル、そしてソファ。白一色で統…

「ヒミング」プロジェクトの結実〜実人生とアートを重ね、一貫性を手作りする輝き

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アーティストの中村政人さんからメールが届いた。 長年取り組んでいる、アートによる地域活性化プロジェクトのひとつ、富山県氷見市の「ヒミング」の中で、地元の伝統的な船の再生を果たしたというお知らせ(以下をご参照ください)。メールを読んだときに、…

シンプルの強度(3)〜出光美術館『ルオー大回顧展』

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あらためて、小林秀雄の『ルオーの版画』という文章を読み返すと、彼はルオーの版画しか部屋に飾っていなかったという。文中で、「ミセレーレ」シリーズの日の出の画が部屋にかかっていることを明かし、その絵について述べている。少し長いが、引用しておく…

シンプルの強度(2)〜ルオー大回顧展(出光美術館)

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白状すると、あまり期待していなかった。あの太い縁取りと、何度も執拗に色を重ねていく画風は、もちろん知ってはいたけどね。 あとは、小林秀雄がジョルジュ・ルオーについて、短文をいくつか書いていたなぁという程度。昨年行った札幌の三岸好太郎美術館で…

舟越桂『夏の邸宅』展〜脳裏にこびりついた両性具有像

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この夏初めての蝉時雨につつまれる。 目黒の東京都庭園美術館にたどりつくと、喧騒のエアポケットに入ったような気分。館内に入ると、酷暑からも逃れて、冷ややかで、しんとした空気にホッとする。まさに夏の邸宅に迷い込んだよう。 数年前に、都立現代美術…

坂東玉三郎『高野聖』〜残念

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ナショナル・トレーニングセンターでの取材を終え、赤羽から四谷、丸の内線で東銀座へ。歌舞伎座午後の部の最終演目『高野聖(ひじり)』を一幕見で観たかった。というより、玉三郎を生で一度観ておきたかった。 市川海老蔵扮する修行僧を、誘惑する妖気ただ…

『ゼロダテ / 東京展2008<北東北アートネットワ―ク>』(5月3日から25日・千代田区神田錦町プロジェクトスペースKANDADA) 

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現代美術のアーティストの中村政人さんから、イベント告知の手紙が届いた。 アーティストイニシアティブ「コマンドN」主催の『ゼロダテ/ 東京展2008<北東北アートネットワ―ク』だ。「東京展2008」と題されているのは、去年1月に『ゼロダテ展』が…

マリオ・ジャコメッリ展(東京都写真美術館)〜黒のレトリック 

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死と生はうらおもて。生まれるというのは、死にはじめることだし、死ぬというのは、それまで生きてきたということ。その「うらおもて」ぶりを、白と黒の2色の世界で、時にシュールに、時にエレガントに切り取ってみせたジャコメッリ。だいすき! 彼のモノク…

横山大観展〜いかに描かず、いかに描くか(2)  

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今回、とりわけ2点が心に残った。 まずは、ボストン美術館所蔵の「帰牧図」(1904年)。左肩上がりの山道を馬をひいて上る人と、それと交錯する滝に焦点を当て、主に茶色で描かれた縦長な構図。だが絵を包囲する白地の方が多い。その余白が観る側の想像…

横山大観展(新国立美術館)〜いかに描かず、いかに描くか(1) 

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そう言われても、引き返すわけにはいかない。 先週、岐阜出張の帰りに、品川駅で新幹線を降りて原宿で下車。地下のコインロッカーに荷物をあずけて、乃木坂の新国立美術館へ。平日だからと甘く見てたら、チケットを買うと「30分待ち」といわれた。一瞬迷っ…

自分の声で 自分の唄を(1)〜映画『ミリキタニの猫』と友人カメラマンの縁(えにし)

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写真は軽々と国境をこえる。 先日、東中野ポレポレ坐での土田さんのトークショーに、友人のカメラマンを誘った。去年、写真展の告知をした佐藤さんだ。再会した彼から、こんな話を聞かされた。先の写真展に、ある人がやってきた。その人は、米国9・11直後…

大人の時間(2)土田ヒロミVS四谷シモン対談〜みずからの欠落感をおぎなう行為としての創作 

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四谷シモンさんの人形の変遷が、プロジェクターで映される度に、会場は、ねっちゃりとした空気がさらに濃くなっていく。 しかも、その会場に並べられているのは、土田ヒロミさんが80年代に撮影された美しきゲイたちの、夜の街灯に群がる多彩な蛾を思わせる…

佐藤卓ディレクション『WATER』展(2)〜誰もが知っているもので「驚かせる」プレゼン力(りょく)

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たとえば、入場者に「水」に関連する言葉を携帯電話を通して送信してもらい、それをバーチャルな川の流れの映像に漂わせる。牛丼やハンバーガーの見本の隣に、券売機が置かれていて、入場者が好きなボタンを押せば、その食品を作るのに使われる水の量(牛肉…

佐藤卓ディレクション『WATER』(1)(21_21 DESIGN SHIGHT)〜一冊の知恵の書めいた展覧会

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昔、北海道に住む樹木医の方と、彼が世話をしている老木などをめぐったことがある。テレビでそのオジイサンのことを知り、どうしても会いたくなって、事前に電話一本だけして5月の連休に押しかけた。仕事ではない。ただ、そのとき心がどうしようもなく波立…