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空回りする四川愛(ラブ)〜四川フェス(新宿中央公園)

むせるほど濃厚な唐辛子と山椒の匂いが鼻をつく。夫婦でランチタイムに出かけた新宿中央公園は、午前11時半頃には辛いもの好きな男女でゴッタ返していた。20代から40代の日本人と、欧米系外国人も意外と多い。手分けして3つのキッチンワゴンカーの行列に並…

敬意を表したくなる麺〜芝蘭神楽坂店のサンラーメン

キムチのおいしい韓国料理店と同様に、ザーサイのおいしい四川料理店にハズレはない。芝蘭神楽坂店のザーサイは、塩漬け加減が絶妙で、なおかつ濃くがあり、今まで食べてきた中で一番気に入っている。天気がよかった昨日、夫婦でそこにランチに出かけた。 最…

大阪ホルモンブギ〜御堂筋線・西中島南方「あらた」

大阪出張前のある日ふと浮かんだ本のタイトルが『悶々ホルモン』。佐藤和歌子さんのホルモン食べ歩きエッセイで、その抜群のタイトルが妙な鮮烈さで、頭にこびりついていた。 思い立ったが吉日と近くの本屋に出かけたら、文庫本の棚ざしでいきなり発見。しか…

鶏生レバーと甘い醤油の相性〜高円寺マルキュウ

◯△鶏(名前をド忘れした)の生レバーに胡麻油をつけて口に入れると、芋焼酎のロックを一飲みして口を固く真一文字に結びたくなる。その内実はともかく、年齢の上では大人になってよかったと思う一品。馬刺はもちろん、はじめて食べた鶏モモ肉の叩きも、南九…

「たまにはtsukiでも眺めましょ」(JR池袋駅西口)

開店前の取材から、久しぶりに深夜まで「たまつき」で過ごしてきた。全14席の店だが、テーブルとカウンターでそれぞれ話していた人たちが、店主・高坂さんの紹介でふいにつながり、話に花が咲く。 この日も、高坂さんの本を読んできた人が三人。それぞれが…

発酵文化応援団(亀戸)

16日に日比谷公園で行われた「土と平和の祭典」で、NPO「トージバ」代表の渡邉尚さんと久しぶりに再会。いきなり都内から宮崎へ移住した話をしっかりと聴くために、この日、引越し準備を進める彼を、亀戸に訪ねた。 で、彼に連れていってもらったのが、発…

花火とジェラート、七夕とミートスバ

昨日は夕食後に神宮の花火を観に出かけた。理由はシンプル。当日の新聞に、四谷三丁目から信濃町に向かう道路沿いに、「ジェラテリア・ラ・ナポリ」が紹介されていたから。たぶん、神様の声だった。 白凰という桃はフレッシュジュースから作ったかのような上…

すくすくゴーヤ

ゴーヤの黄色い花があちこちで日毎咲き、蜂や蝶々がその蜜を求めて、うちのベランダにやって来るようになった。小さな生態系がうまれている。その傍らで、一番大きなゴーヤは、全長17センチに育った。もうひとつは15センチ大。最初のは20センチで収穫…

昭和56年ラベルの梅酒

飲む際にフッと梅酒の香りがきて、口にふくむと舌を押すどっしりとした重量感がある。飲みこむと紹興酒のような濃くとキレが立ちあがり、後口に梅酒の甘みがふたたび舌の上にすうっと広がる。 昭和56年に漬けた梅酒をいただいた。 1981年だから、約3…

大人の油揚げ丼(千葉県香取郡「月のとうふ」

ああっ、オレも大人になったなぁと思う瞬間がたまにある。 千葉県香取郡神崎町というところへ、東京から快速エアポート成田空港行きという電車に乗り、成田でさらにのりついで、約2時間半もかかった。その時間だけを考えれば、新幹線で新大阪までいける行程…

「芝蘭」神楽坂店のマーボー豆腐と水餃子

舌の表や裏側が山椒にコーティングされてしまい、いくら水を飲んでもとれない。 額や鼻の頭、下まぶたや首の裏側から汗が噴き出し、流れ落ちていく。食事というより、スポーツしているような疲労感だ。 「芝蘭」神楽坂店にランチに出かけた。一方、汁あり坦…

絶品ゴルゴンゾーラのペンネ(ボナペティ−トパパ中野店)

「いままで食べたゴルゴンゾーラのパスタの中で一番おいしい!」 あるスペイン人女性がそう言ったというので、週末のお昼、「ボナペティートパパ」に行ってきた。しかも、場所は麻布でも青山でもなく、中野! まず、ジェノベーゼ(バジリコ)のパスタは絶妙…

四川料理「芝蘭(チーラン)」の気品あるラー油

じつは夫婦そろってラー油好きだ。 有名になる以前から、ペンギン食堂の石垣島ラー油はお気に入りだった。昔行きつけだった酒屋のレジ前に、なぜか場違いな感じでおかれていて、小瓶にも関わらず900円もした。さぞや美味しいのだろうと試し買いしたら大当…

高坂家でお祝い

シャンパン持参で、池袋の高坂さん宅へお邪魔する。去年、ここでも紹介したオーガニック居酒屋「たまつき」のオーナーさん。あることについて、ささやかなお祝いをする。 高坂さん夫妻が千葉県で初収穫したお米(七分付き)を炊いたご飯をいただく。精白米よ…

食育ワークショップVOL3<お菓子たちの甘〜い誘惑>(池袋駅西口「たまにはtsukiでも眺めませんか」)

なつかしい。 大小のガラス製ビーカー各種、プラスチックコップやスポイトなどがテーブルに並んでいる。オーガニック居酒屋「たまつき」にはかなり不似合いな実験モードの夜。 ジュース好きなぼくにもっとも衝撃的だった実験が、「低果汁ジュースを手作りし…

かれいの煮付けと牛蒡(ごぼう)の旨味(うまみ)

夕方買い物にでかけて、脂の乗っていそうなヒラメの切り身を買い、広島で買ってきたカキ醤油などで、いそいそと煮汁をつくる。煮魚に欠かせないのが牛蒡。これが事前に7、8分煮ておいて途中から一緒に煮ると、魚に勝るとも劣らぬ旨味を発揮する。 炊き立て…

四谷 de サルバトーレ&わかばコース

この三連休は、結局、原稿書きで使い切ってしまった。そこで晴天の今日、奥さんへの勤労感謝で、新宿通りの四谷駅近くに新たに開店したサルバトーレでピッツア・ランチ。カプリチョーサとマルゲリータを注文。中目黒のより、気持ち生地が薄い気がしたのだけ…

築地・虎杖(いたどり)裏店

テレビなどに出るようになってから、ここも客層がガラリと変わった。 以前は、お酒好きの中高年サラリ―マンが多かったが、近頃はOLの飲み会や、家族づれや20代カップルなんかも増えた。 夏近しということで、鱧(はも)と水茄子の天ぷら。いずれも塩でい…

豊翠園の有機栽培茶

表参道のナチュラルハウスで偶然見つけたのが、豊翠園のほうじ茶。とてもやさしい味で、いつもほんわかさせてくれる。以来、げんまい茶も愛飲している。値段も200グラム、400、500円台。台湾茶と中国茶フリークだ。 豊翠園(三重県)のHPを見ると…

中目黒「アンビアンス」〜料理は前へ前へと疾走する

友人2人と、ひさしぶりに中目黒のベルギーフレンチ「ambiance」へ。 前菜で目を引いたのが、フォアグラの揚げ物。チョコレートソースを少し添えて揚げてあるところがミソで、この意外な相性の良さは心地いい発見。それをカナッペに載せてある。あとは、天使…

中目黒「ambiance」の大平シェフ、TBS「はなまる」登場!

12日放送のTBS「はなまるマーケット」に、大平史人シェフが登場。ベルギー修行時代の、まかない料理、ヘルシー中華鍋の作り方を実演していました。いやぁ、虻ちゃんとのからみがなかなかいい味出してた。 「シェフって、最初はステキと思って、今日は緊…

中目黒「サルバトーレ」〜ひさびさのピッツアと古本屋

編集者のN君と打ち合わせランチで、中目黒「サルバトーレ」へ。およそ2年ぶりぐらいか。ピッツアは、トマトとモッツアレラとソーセージを選ぶ。少し薄めの、適度な塩加減の生地が、やっぱりうまい。 打ち合わせ後、一人で中目黒川沿いを散策。去年末の反省…

アンビアンス大平VSミシュラン料理人(第2回)

前日に続いて、大平さんからのメールニュースを、本人の了解を得て転載します。最後に、中目黒「アンビアンス」のお節料理のお知らせがあります。 それからデザート、この戦いのために、私、事前にかなりハイレベルな料理を時間をかけて仕込んでいました。デ…

アンビアンス大平VSミシュラン料理人の巻(第1回)

中目黒のベルギー・フレンチ「アンビアンス」の大平シェフから、少し前に、メールニュースが届いていました。少し遅くなりましたが、本人の了解をとって、2回に分けて紹介します。 今朝、今年のミシュラン星付きレストランが発表されたのをテレビで見ました…

国産大豆の甘みにニンマリ〜池袋西口・大桃豆腐

先日、池袋駅西口でオーガニック居酒屋を営む高坂さんと再会。その店名も「たまにはTSUKIでも眺めましょう」。雑談の後、彼に連れて行かれたのが大桃豆腐さん。国産大豆にこだわりつつ、リーズナブルな豆腐づくりをしているという。開店前の高坂さんの…

夏の瓜とハタハタ〜手作りの涼

ちょっとした食卓のマイブーム。少し枯れた器の緑とも呼応して、黄緑色の瓜がつややかできれい。パリパリした食感も、朝からうれしい。真夏日がつづく食卓にささやかな涼を呼ぶ一品。 食事の最後に、口内をさっぱりと洗うように、瓜の漬物でお茶漬けをさらさ…

恐るべし、マスカルポーネ〜中目黒「ambiance」

近頃、ひたすらパソコンと向き合う地味な日々。30分ジョグなどで汗をかいて、かろうじてストレスを解消している。なので、先週3日に出かけた、リッチなランチ打ち合わせについて書く。編集のNクンの希望で、中目黒「ambiance」のランチへ。ふふふっ、日…

築地・虎杖裏店の海鮮ひつまぶし〜夢見心地の一品

夢見心地の味、そう言う他ない。それに「ひつまぶし」といえば、ウナギしか思い浮かばない人はかわいそうだ。先日、ひさしぶりに築地・虎杖裏店に夫婦で出かけた。ここの海鮮ひつまぶしは2回目だが、最初以上に感動させられた。一見、散らし寿司風だが、海…

武夷岩茶という新世界 

夫婦そろって、中国茶好き。 うちには、常時4、5品が常備されている。夏以外は、紅茶用ポットに入れて、朝晩の食事時、あるいは昼もガブガブ飲む。だが、6月に入り、その熱いお茶を楽しむのも終わりが近づいている。いくら好きでも、汗かいてまでは飲みた…

中目黒「ambiance」の旬メニュー

ほら、この宮城産生牡蠣、美味しそうでしょう。正式には、「宮城県産真ガキのポシェ 生海苔と海藻のクリーム 海洋深層水のジュレ」だって。中目黒のベルギーフレンチ「ambiance」から、旬メニューのお知らせが届いた。 「料理天国」5月号や、女性誌でお店が…