新たな出会い

寒椿

 今日、ある月刊誌が届いた。黄色いポストイットがはさんであって、そのページをめくると拙著が紹介されていた。本の内容と好意的な印象を織り込んだ文章も添えられている。
 さらにその封筒には一枚の絵葉書が入っていた。拙著の出版社から聞いて掲載誌を突然送ったことや、僕の取材姿勢に対する好意的な感想などが丁寧に書かれている。
 嬉しい。今回、友人や知人のつてを辿って、「ぴあ」「ダ・ヴィンチ」などで拙著を紹介してもらった。だがいずれも発売日を聞いて、自分で購入した。もちろん、紹介してもらうだけで充分嬉しかったんやけどな。
 それなのに、この編集者は紹介してくれた上に、わざわざ出版社に僕の住所を聞いて掲載誌まで送ってくれ、しかも同封の絵葉書に「ぜひ会いたい」と書いてくれた。とても、ありがたい。
 生まれて初めて世の中に出た拙著の背中を、多くの人たちに押してもらっていると以前書いた。今度はその拙著が、僕自身の背中をも押してくれたようだ。実は、きちんと取材して描いてみたい人が数人いる。来週、僕からお礼もかねて電話してみよう。