NHK「課外授業」写真家・長倉洋海の<知らない人の笑顔>を撮る

rosa412004-09-12

 今朝8時25分から録画しておいたNHK「課外授業」を、お昼の食事どきに観た。北海道釧路市にある長倉さんが卒業した小学校での課外授業。テーマは「知らない人の笑顔を撮る」。子供たちを教室から連れ出し、駅前や鮮魚市場の人たちに笑顔を撮影させる。これ、シンプルだけど、実は案外難しい。
 子供たちの最初のやり方は、「○○小学校の課外授業なんですが」と説明したと思ったら、いきなり「笑顔撮らしてもらっていいですか?」だ。なんて効率的で不躾なやり方!当然、それじゃあ笑顔なんて撮れない。
 でも多くの大人だって、おそらく同じ課題を与えられれば、似たようなことをやる人はかなり多いと思う。案外、管理職で普段エバッているような人は、かなり手こずる気がする。(^^;)これは初対面の人の心をいかに開かせるようなコミュニケーションが取れるのか、という、子供も大人も苦手な技術とハートが必要だからだ。
 相手の話に本当に興味を持っていることを伝え、さらに自分だって笑顔を作らないと、いくら質問してもブスッとしている人に、人は笑顔なんて見せない。ぼくの場合は、だいたい、相手より先に笑う。わざとではない。相手の話に集中すると、ちょっとしたことがおかしくなって、自然と笑ってしまう。いや、でも自分では無意識なつもりだけど、本当はテクニックかもしれない。
「荒川さんは、笑いのハードルが低いからね」
 と時折、取材相手に言われたりするし(^^;)。
 長倉さんも当然、2日目の授業では、それらの点を指導して、子供たちは再び駅前へ。ここで多くの女の子たちが上手かったのは、前日に撮影した写真を手渡しがてら、きちんと会話しながら、再度撮影させてもらう方法をとったこと。男の子は総じてこういうテクニックが使えない。前日訪れた同じ店に行ったりして、今度は多少質問して、また「笑顔作ってもらえますか?」だ。やっぱダメだわ、男の子は。コミュニケーション能力の低さが顕著。引きこもりに男性が多いのもわかる。
 最後は、子供たちが撮影した写真と、長倉さんが撮影した世界の子供たちの笑顔の写真をあわせて、市内の公園に展示した。題して「世界に広がれ!笑顔の力」。笑顔を作る対話、笑顔を作らせる対話が平和につながる。それはとてもシンプルだけど、実に確固たるプリンシプル(原則)だ。
 ユー・ノー?ファッキン・ブッシュ!

NHK「課外授業〜ようこそ先輩」http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/
 ちなみに来週は女優の夏木マリさん。