時価1億円自動車の乗り心地

rosa412004-11-09

 水素と酸素の化学反応で発電するのが燃料電池。その燃料電池を動力源とする電気自動車の一種類が、燃料電池自動車だ。JHFC横浜・大黒ステーションに取材で行き、時価1億円といわれる燃料電池自動車に試乗してきた。ちなみに、JHFCとは経済産業省がおこなっている「水素・燃料電池実証プロジェクト」の略称。全額が政府の補助金によって進められる国家プロジェクトだ。

 しかも通常の見学会なら、JHFCパーク内を時速20km程度で走るだけなのだが、ぼくは特別に公道を走って、横浜ベイブリッジを往復していただいた。ラッキー!右上写真は日産製の燃料電池自動車だ。走行時はタイヤの振動音はするものの、エンジン音はしない。加速もスムーズだし、特に教えられなければガソリン車と何ら変わらない。ガソリンの代わりに高圧の水素を充てんすると、7、8時間は時速60kmで走ることができる。しかも車外に吐き出すのは水だけ。二酸化炭素などの排ガスをまき散らさない。

ふふふふ、六本木ヒルズに住むホリエモンだって、1億円の車には乗ったことはあるまい。ふふふふ・・・。
面白いのは、時速表示の下にある、電気エネルギーの循環方向を表示するランプだ。車内には、ガソリン代わりに水素ステーションで充てんした高圧水素と、車外から取り込んだ空気との化学反応で発電する燃料電池が中央、後部にはリチウム電池のバッテリーという二つの電源が搭載されている。

 低速で走る場合は、燃料電池からのみ発電されて、それが前輪のモーター部分に送られる。それはグリーンの点線で表される。だが車が停止すると、いったん前輪のモーター部分に送られていた電気がふたたび燃料電気側に逆流してくる。その流れを表示ランプで見ることができる。次に低速走行からアクセルを踏み込むと、中央の燃料電池だけではなく、後部のバッテリーからも電気が前輪モーターに送られる。これはオレンジ色の点線だ。その様子を見ていると、おお、優れもの車、あったまイイ!という感じがする。

 今回、ぼくが乗せていただいた水素ステーションから直接水素を補給する、直接水素形とよばれる燃料電池自動車は全国に50台しかない。でも、みなさん、これは政府の補助金事業。つまり、ぼくらの税金でおこなわれているために、無料で試乗体験ができます。ぼくが行った横浜・大黒以外にも、東京・神奈川・愛知などにも数ヶ所のJHFCパークがあり、燃料電池のガイダンスや試乗会が毎週1回無料でおこなわれています。興味がある方は以下をチェックして、申し込んでみてください。

JHFCパークweb