年収1000万円と500万円

年収1000万円で、一緒にバカなことやって遊べる同年代の友達3人ほどの生活と、年収500万円で、一緒にバカなことやって遊べる、異なる年代の知人・友人10人の生活。あなたなら、どっちが魅力的?
 ぼくは1000万円稼いだこともないし、稼げそうもないから選択の必要すらないけど、かといって異なる年代の10人となるとおぼつかないなぁ。でも、これからはどう考えてたって、そんな選択をじんわりとせまってくる世の中になっていく。もちろん、年収1000万円で、異なる世代の知人・友人20人って人もたくさんいるだろうけどね。でも多数派じゃない。
 去年の年末から、引きこもりの若者を支援するNPO「ニュースタート事務局」(千葉県市川市)の二神(ふたがみ)代表の語りおろし本作りをはじめている。ゴースト・ライターの仕事だ。
 きのうは今年の初仕事で、その本のための約2時間のインタヴューだった。終了後、二神代表ら、50、60代スタッフの方々の新年会にまぜていただいた。スタッフは60代の倒産夜逃げ社長や、50代家出妻といった、そうそうたる面々で、話題はキルケゴールから故・横山やすしまで幅広く、なかなか滋味あふれた飲み会だった。そもそも、そんなネットワーク自体がとても魅力的だ。彼らは明らかに、冒頭の例でいえば後者になる。また、そんな彼らにとって、NPO活動は大いなる「お祭り」みたいなもんだ。
 前日の日誌に書いた「自分、もしくは夫婦」単位でのみ物事を考える大人ではなくて、社会と自分、あるいは引きこもりの若者と自分、という視点で考えて活動している大人たち。他人とネットワークを組むのが上手い人たちといってもいい。
 今のぼくはまだまだ「自分、もしくは夫婦」単位でしか考えられないけれど、できれば今後はゆっくりとでも、他人とどうつながりながら楽しく生きていけるのかを、ぼちぼちさぐっていきたい。残り30年ぐらいだろうしね。