成瀬巳喜男特集への興味〜だらだらした男女の軌跡を「映画」にする方法

 今夜、NHK−BS2で、成瀬巳喜男特集を放送していた。どうやら、今年が成瀬の生誕100周年にあたるという。明日5日から、NHK−BSで成瀬作品24本が放送される。っていっても、一本も観たことがないんだよなぁ。
 番組のゲストの一人、行定勲監督が自分の映画製作後にかならず、成瀬の名作と誉れ高い『浮雲』を観ては、「こういうふうに撮りたいなぁ」といつも溜息をついている、という話には興味をそそられた。さらにその対談相手、劇作兼演出家の岩松了が「だらだらとした男女の仲を見事に『映画』にしてしまう手法には心惹かれる」とも。あの二人がそこまでいうのか・・・。
 また、成瀬監督が映画化した幸田文著『流れる』の一節を、番組中に女優のいしだあゆみさんが朗読したのだが、これが実にテンポがよく、行間のある文章だった。
 まずは明日放送予定の原節子上原謙主演の『めし』を録画予約しておこうっと。