NHK総合スペシャル「ひとり・団地の一室で〜45年目の”夢の住まい”」〜誰も笑えない地域社会の現実

rosa412005-09-26

 同じマンション、あるいは近所に、あなたは付き合いがある顔見知りの人がいますか。ちなみに、私はいません。同じマンションに、以前からの知人夫妻が偶然一緒に住むようになったが、現在、彼ら一家が海外駐在中だからです。
 それ以外は顔見知りはいて挨拶程度はしますが、それ以上の付き合いはありません。とくに正当化するつもりはないが、子どもが同じ幼稚園とか学校でもない限り、都内で近所との付き合いがないのは、むしろ普通ではないだろうか。それがどれほど寒々しい生活環境かは、30年もしたら否応なく露(あらわ)になる。前もって断っておきますが、今回の内容は暗いです(^^;)。
土曜日に録画しておいたNHKスペシャルを観た。昭和35年に造成された関東地方のある大規模ニュータウンで、今、40、50代の孤独死が急増している現状を取材したもの。その大半が男性の一人暮らしだという。孤独死というと、阪神・淡路大震災時の架設住宅で亡くなった高齢の単身者のイメージが強いが、40、50代というのにまず驚かされた。
 どうやらリストラや離婚などで、突然一人暮らしを余儀なくされた男性が多い。再就職もままならなかったり、突然の病気が原因で失業、あるいは離婚したりで人生への希望を失い、そのまま衰弱死して、死後3ヶ月後ぐらいに発見されるケースが増えている。
 まるで他人事ではない。うちも夫婦のどちらかが他界すれば、否応なく一人暮らしだ。それまでに離婚される危険性もないとはいえない(^^;)。近所に友だちもいなくて身体が弱れば、明日は我が身だ。これから本格化する少子高齢化社会とは、つまり「孤独死」急増社会でもある。かといって、明日から急に近所づきあいを始めるのも変だしなぁ。
 消費する人であるうちは、そこそこやさしくされるけれど、あまり消費もできなくなれば、マックのお姉さんさえ笑顔を見せてはくれません。