約2億台VS約1000万台〜携帯電話普及台数にみる日本メーカーの錯覚

 約2億台とは、フィンランドの「ノキア」が製造する携帯電話の年間販売数。それに続くのは米モトローラと韓国サムスンの約1億台。ちなみに日本の最大手携帯メーカーは年間1000万台にすぎないらしい。数10社ある日本の携帯メーカーの総生産台数でも6000万台だとか。 
 日経のメール・ニュースで読んだ記事からの引用だ。これだけ格差があると当然、部品の調達コストは高くなり、利益率は低くなる。
 この格差がついた要因を、その記事では、汎用化を目指して値ごろ感のある低価格と、必要最低限の機能に絞り込んだ上位メーカーと、高品質高機能なら世界中で売れると動画受信や配信機能まで付加した日本メーカーの志向性の違いをあげている。
 つまり、世界規模で汎用性のある製品を作っていながら、日本の携帯メーカーは国内向け”引きこもり”型商品しか作れていないということ。そのくせ機種変更はひんぱんで、値段も高い。
「高機能高品質」−日本の、日本人のプライドである「メイド・イン・ジャパン」が通用しなくなっている、という指摘は興味深い。似たような事例は他の分野でもありそうだ。