小林秀雄と5代目古今亭志ん生は、なぜか似ている?!

 おもしろい繋がりだ。小林秀雄の講演録テープを図書館に返しに行ったら、同じ棚に5代目古今亭志ん生のカセットブックが目に入った。「名人」という評判がちらっと頭をかすめたので、ついでだから2本ほど借りてみた。
 すると、その話しっぷりが、小林秀雄ととても似ているので笑ってしまった。偶然というのは時に、えらくおもしろい。二人とも、べらんめぇ調の江戸弁で、声が高いせいもある。そういえば、左アンテナにある茂木健一郎さんのブログで、茂木さんが二人の話しっぷりが似ていると書いていたような気もする・・・、未確認だが。
 道具屋が入手してきた古くて汚い太鼓が、殿様の目に留まり、大金で売れてしまう「火焔太鼓」が笑えた。人間の業や欲を笑うことで肯定する。そんな落語の精神は、こんなご時勢だからこそ必要な気がする。志ん生の落語をまとめて聴いてみることに決めた。