成田パニックと”機上迷子”騒ぎ

 いきなり入口付近から、いままで見たこともない長蛇の列だった。義理の両親が南米に帰国するので、見送りに行った成田空港の出発ロビーでの話だ。前日の欠航で空港内で一晩をすごした人たちだった。9600人強もいたらしい。たった10センチ程度の雪で、そうなってしまうんだな。
 ただ、両親が乗るのはロサンジェルスまでは日本の航空会社だったので、私たちはさして待つことも無くチェックインできた。
 ところが前日の欠航便が組み込まれたせいで、空港の離発着ダイヤが大混乱。本日分の飛行機が大幅に繰り延べになり、午後5時すぎ出発の便なのに、午後4時になっても、搭乗ゲートが決まらない。こうなると空港マターなので、航空会社も空港からの指示待ち状態。レストランには、今日は欠航になったというツアーのおじさんたちが、生ビールで飲み始めたりして。
 もしや欠航かと思っていたら、約3時間遅れでの出発となり、やっと搭乗ゲートが決まった。しかも、ロスからぎりぎり乗り継げるかもしれない時間帯だった。とりあえず、お二人を見送って、私たち夫婦はリムジンバスで都内に戻った。
 するとリムジンを降りた直後に、なぜか義理の母親からケータイに着信。すでに”機上の人”になっているはずの時間なのにだ。実際は、さらに出発時間が遅れていて、まだ”搭乗口周辺の人”だという。これでは、ロスから乗り継げそうにない。
 ・・・結局、ロス到着後、同市内のホテルで一泊。翌日の便で南米に戻ることが、ついさきほどホテルからの義母の電話でわかった。宿泊料は航空会社負担だ。
 ロス到着後、義母から連絡がなかっため(諸事情により)、私たちはそのまま海外の航空会社に乗り継いだかもしれないと考えた。だが、こういう場合、ロスへの到着の有無と、その時間は日本でも確認できたが、そこからどこの会社の便に乗り継いだのかは、もうわからないらしい。
 乗り継ぐ可能性のある海外の航空会社の日本支社に電話もしたのだが、やはり探せなかった。束の間の”機上迷子”騒ぎだったが、まっ、とりあえずひと安心。関係者の皆さん、ご心配をおかけしました。