笑顔男・下田昌克(絵描き)は笑わしてくれるぜ〜TBS『情熱大陸』より

そらのいろみずいろ (えほん・こどもとともに) 
 場所はモロッコの街角。普通のオジサンをモデルに、ニコニコしながら、色鉛筆を文字通り「走らせる」ように描いていた姿にグッときた。そうだよなぁ、こうでなくちゃなぁ、好きなことやって生きている以上、基本は「ニコニコ」でなくっちゃなぁと教えられた。
 名刺大の紙に、太字の黒マジックで、「下田昌克」と書いて彼が渡すと、横浜中華街の女性店員は、とても不審そうな表情でおどおどしている。この場面も笑えた。
 その彼女が、石田が色鉛筆で自分の顔を描きだすと、みるみる表情を変えていく。驚き、喜び、そして気恥ずかしさが交互に生まれ、彼女の顔の上で、ゆっくりと混ざり合い始める。映像のそんな「落差」が、ブラウン管の向こう側の空気を、そのまんま伝えてくれた。こ、これぞ、ドキュメンタリー。
 NHKの『プロフェッショナル』・『ドキュメントにんげん』・『課外授業』、そして『情熱大陸』と、ドキュメンタリー番組がとても充実してきている。面白いヤツはけっこういるから、自分も面白くニコニコと生きなくてはと、元気をもらえる。笑顔男・下田の破顔一笑ぶりがじつにイイ。
 しかも来週は、沖縄のジャズシンガー、与世山澄子さんだ。菊地成吼さんも進んでバックバンドをつとめて、去年ひさびさにCDも発売している。独特の声なんだよなぁ〜、彼女。楽しみ楽しみ。