植物が芽を出すことを、「芽吹く」と表現する日本人の感性が好きだ。小さき命の息吹きを重ね見る、そういう眼をこそ大切にしたい。うちの冬枯れのベランダの鉢植えも、芽吹きの季節を迎えている。
いつも軽く体操をした後、ベランダに出て深呼吸をして、水をぐいっと一杯飲んでから、胡坐（あぐら）をかいて座り、戸外の空気や日差しを感じながら腹式呼吸をする。この時期は、ベランダの空気が少し濃い。そんな気がするだけかもしらんが。
ライラックの枝々が緑色の小さな葉のつけ始めている。ふいに、緑色のミニバラみたいだね、という奥さんの言葉に驚かされた。う、うまいこと言うなぁ。
