紫陽花見物〜京王井の頭線「東松原」駅にて

rosa412006-06-19

 夜明け頃、原稿を書き終えて、対フランス戦での韓国の粘りをまぶしく見やりながら、高まったテンションをビールで冷まして眠り、昼過ぎに起きて取材。奥さんと恵比寿で待ち合わせて、久々に香月で、豚の背脂が美味しいラーメンを堪能。渋谷から井の頭線で「東松原」へ。ライティングされた紫陽花見物。
 もっと長く続いているのかと思ったら、意外と短い。沿線ぞいにはけっこう植えられているらしいが、夜だったから確認できず。ただ、これは電車に乗って眺めるのがいい。車窓いっぱいに、あふれんばかりの紫陽花だから、とても映える。今日のような蒸し暑い日には、格好の納涼サ―ビスだろう。
 駅のベンチに座り、ゆったりと渡る風を頬に感じながら、ただぼーっと二人で紫陽花を見ていた。少し寝不足気味の、ぼんやりした頭が少し落ち着きをとり戻していく。音も立てず、雪崩(なだ)れるように咲き競う姿に、涼を味わう。
 時折、会社帰りのサラリ―マンが、ケータイやカメラで撮影する以外は、地元の人はホームにいながらも反対側のベンチに座っていたりして。この人気(ひとけ)のない感じも、また良し。学生時代、アルバイト先の生ビールサーバーに貼られたボ―ル紙に、書き付けた句を思い出す。「紫陽花の 命うばって 夏がくる」