上田壮一さん(「Think the Earth」プロジェクト・プロデューサー)と田町「ヌースフィア」で打ち合わせ

気候変動 +2℃ 
23日(金)の夕方、上田さんとJR田町駅で待ち合わせて「ヌースフィア」へ。以前ここでも書いたが、昨年「ヌース」でやったトーク&ディナー方式の「サタカフェ」を、今年も2回やります。その第一回目のゲストが上田さん。彼の軌跡は以下を参照してください。
 上田さんが関わるNPO『Think the Earth』は、環境問題を日常の暮らしから感じ、考えてもらうための活動を展開している。そのプロジェクトは、地球を模った時計から、ウェブ上のソフト、単行本などと多岐にわたる。
今回のトークショーで取り上げる『気候変動+2℃』(ダイヤモンド社)も、ヴィジュアル効果をねらった作り方がうまい。片面をパラパラめくると、世界地図が温暖化によって真っ赤に焼けただれていくようにできている。「環境問題」とか「地球温暖化」というと、実に反論しづらく「絶対正義」めいた字面のテ―マを、ユーモアやセンスのあるプレゼンテ―ションによって世の中に流通させていく。以前からその存在は知っていて、今回は「ヌースフィア」という場所でのイベントということで、ダメもとでお願いしたら(id:rosa41:20060520)、いともあっさりと快諾していただいた。
 今回の彼の話でもっとも印象深かったのは次の言葉だ。

マスメディアが適切な情報をきちんと伝えなくても、今は世界のどこかで、個人の誰かがブログに書き込んだ内容が、国や地域をこえてトラックバックされて瞬時に世界に伝えられる。そういう形での情報の分散化や共有化は、以前にくらべれば、とても健全に機能するようになってきていると思います

 もちろん、一口に「情報」と言っても玉石混交のそれらの中から、正確なものを選別する能力を、私たち一人一人が持つ必要があることは言うまでもない。
 うちの布施社長とは初対面ながら、人脈や興味の在りどころがかぶっていて、世間は狭いなぁとうなづくことしきり。「ヌース」は、いろんな人とつながる場所でもあるので、上田さんの仲間たちともうまくネットワ―クして実現できることは多そうだ。同時に、物書きは何らかの媒体がないと、なかなか取材は成立しにくい。だが、「ヌースフィア」という場所を活用して誰かとつながれるというのは、ぼく個人としても新しい発見だった。