大阪シンポジウム〜紀伊国屋書店梅田店訪問

 紀伊国屋書店梅田店正面右側入口の左脇、ガラスばりの一角で、拙著の平積みと書名垂れ幕はまだ続けられていた。6月上旬、毎日新聞レンタルお姉さんの記事が、顔写真入りで取り上げられてからだから、もう2カ月近い。この目で見て、あらためてありがたいと思う。事前に電話していた、このディスプレイ仕掛け人の書店員さんと名刺交換。
 飄々とした感じの、まだ20代後半の男性だった。こんな長期間も・・・とぼくが恐縮しながらいうと、別に上司から何もいわれてませんから、大丈夫ですと彼は即答した。中年女性が、贈物用のラッピングをしてよく買っていくのと、たまにタイトルで勘違いしたのか男性客も、と苦笑しながら彼がつづける。ふふふ、ブルータスよ、おまえも大阪人か。でも勘違いして買っても損はないと思いますけど、とふたたび彼。・・・ありがたい。次の本について訊かれたので、今考えているテ―マを伝えた。
 前日の早朝、千葉を発ち、拙著がらみのシンポジウム開催のため大阪へ。夕方に到着、ぼくは一人でまず紀伊国屋梅田店へ向った。京都に住む大学時代の友人が、結婚10周年に大阪の有名ホテルのフレンチ料理に奥さんと出かけなければ、その後、この梅田店へ立ち寄り、ぼくにデジカメで撮影した写真を送ってくれなければ、この書店員さんとの出会いもなかった。その応援ぶりも知ることはなかった。
 どの偶然が欠けても、ありえなかった出会いで、つながりだ。