博多通信（最終回）・居酒屋へのへのもしじ

　観光客は絶対行けない店だ。だって福岡・天神から電車に乗っていくんだもん。居酒屋「へのへのもしじ」は、東京でもじゅうぶん人気店になる。あの高級魚・関サバかと思うほど、鯖臭くなく、鮮度のせいか甘みさえ感じる鯖の刺身。焼きかますの甘み。栗じゃがのホクホク感。焼き玉ねぎの甘み。醤油ベースのもつ鍋も、もちろん食後のちゃんぽん麺との相性も抜群。
　つまり、海もの、畑もの、鍋とどれも鮮度がよくて美味い。前に紹介した「とりかわ粋恭」と並んで今回の大発見。紅いも焼酎「明るい農村」というネーミングも笑った。今や博多の芋焼酎最前線は、黒から紅の時代に突入している。「木挽」「黒霧島」「海童」と、博多で人気の芋焼酎は、よく見るとうちの近所のス―パ―にもきちんと並んでいました。ぼくが知らんかっただけ。