JB逝去・大雨のソウルFM〜赤坂泰彦「オール・ザット・レディオ」(東京FM午前11時から午後1時)

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「映画『ブルースブラザース』の中で、JBだけは唯一撮影時に実際に本人が歌ってるらしいんですね。俺はいつも必ず同じには歌えないからってJBが言ってね」
 そうDJは話す。通常は映像に合わせて音をかぶしていくのに、JBの歌に合わせて映像にするのにえらく時間がかかったという。そんな一期一会のJBの歌声が無性に聴いてみたくなる。たとえば、「うっ!」「あっ!」、あるいは「セックスマシーン」といった単語を連呼するだけで、ひとつの歌に仕立て上げてしまう。ファンでもなんでもないぼくが聴いても、そんなジェームス・ブラウンのトンデモなさはわかる。彼のシャウト、あるいはそのグルーブや吐息が瞬間的に「型」になってしまうんだから。
「東京で最近がんばってるDJなんだよって紹介されたら、あなたは両手でぼくに握手してくれましたね。ぼくは忘れません。ガッド・ブレス・ユー、JB!」
 東京FM「オール・ザット・レディオ」赤坂泰彦はそう言って、JB「ラッキー・オールド・サン」が流れた。クリスマスに天に昇るなんて最後まで粋な人だなぁ。強く降りしきる年末の雨音を掻き分けるように前奏では赤坂のMCが、それからJBの抗うようなシャウトが聴こえてきた。