走るいのちか ちる花か 

 あまりのいい天気に、我慢できずに夕方走りに出た。30分ほどウォーキングして、川沿いを最初軽く、しばらくしてからスピ―ドを上げたり下げたりしながら約50分。夕焼けを眺めながら、いい汗がかけた。振り替え休日のせいか、ウォーキングやジョギングを楽しんでいる人も多かった。公園の中は木々も多く空気も濃いから、走っていても気持ちいい。
 先月のハーフマラソン後、もっとも長い時間走ったことになる。ときに身体がまるで機械みたいに前進する時間帯もあり、バテてしまう時間帯もありで楽しかった。まるで命に引っ張れてるような感覚とでもいおうか。
 中学、高校と陸上部で、それ以降もソウルやニュ―ヨ―ク、あるいはペルーのリマで走ってきた。でも先月のハーフマラソンをきっかけに、走ることのシンプルさ、深さ、楽しさをはじめて知ることができた気がする。以前なら、一生懸命走るか、汗をかく目的でただダラダラ走るかどちらか。のらりくらり、快走も鈍走もそれなりに楽しむなんて発想がなかったから。そう考えると、歳をとることや肉体が衰えることにも、それなりの味わいはある。走っている途中、一句生まれた。
梅くぐり 走るいのちか ちる花か