日経ビジネス今週号「”抜け殻”正社員〜派遣・請負依存経営のツケ」特集〜堕ちた技術立国の正体 

 情報としては、かなり遅いのかもしれない。でも、うちの奥さんも言ってたけど、この特集はたしかに面白いわ。キャノンの請負社員は、同社のモノづくりのかなり根幹作業を担っているらしい。法的には、製造業の請負労働は単純労働に限られているから、つまり偽装請負になる。偽装建築につづく偽装シリーズ第2弾。しかも、それが経団連現会長の出身企業となると、じつにシンボリックな話になる。テレビ業界やシステム会社も同様で、正社員だけでは番組やソフトが作れないという。興味がある人はご一読ください。
 記事の最後がいい。そのキャノンの御手洗冨士夫日本経団連会長が唱えるのが「イノベーション立国」なんだってさ。これぞブラックジョークみたいな話だ。人件費をケチって、人材も品質も同時並行で劣化する元技術立国なのにね。まさに「裸の王様」、ご苦労様です。