「門前の小僧」作戦でフランス語を 

 今、会いたいフランス人がいる。80歳近くて言葉数の少なそうな、ある業界のタフ・ネゴシエーターとして知られる男性だ。フランスとドイツの狭間で揺れ動いた歴史をもつアルザス・ロレーヌ地方在住。
「あなたにお会いして、どうしてもお話をうかがいたくて、この1年間フランス語を勉強しました」
 その一言だけは完璧なフランス語で伝えようと、今月からNHKテレビのフランス語講座を録画しはじめた。その心意気をとにかく相手に伝えたい。発音と男性、女性名詞関連の変化がやっかいそうだけど、キーボード同様、習うより慣れろ作戦でいく。
「r]の発音が難しくて、「喉の奥で嗽(うがい)でもする感じで」とか言われて練習してたら、気持ち悪くなってオエッとなってしまった(^^;)。だいじょうぶ、意志あるところに道はひらける。 
 だって気がつけば、宇多田ヒカルの「COLORS」はどうにかキーボードで弾けるようになり、今は「SAKURAドロップス」に挑戦中だ。右手オンリーだけど・・・。うちの奥さんから、「なんとか譜面見ながら弾けるようになったじゃん!」とホメられたし。ふふふふふふふっ。 
 彼女はフランス語が話せるので頼りになる。っていうか、彼女の母語であるスペイン語とフランス語は語順が同じで、単語も似ていたりして覚えやすいんだな。日本人が、中国のレストランで漢字メニューを見れば、その内容を類推しながら注文できてしまうのと似てるんだ。ずるいんだ。