世田谷・砧公園約17キロラン〜両手いっぱいの青空からの遠近法 

rosa412007-06-23

 先日、世田谷美術館を訪れたとき、砧公園に約1.7キロのサイクリングコースがあり、ウォーキングやジョギングしている人もいることを、実際に1周歩いてみて確認していた。日差しが当るのは30mもなくて、あとはひたすら森の中を走るコースだ。福岡の大濠公園にくらべれば道幅は狭いけれど、この森の中コースもじゅうぶん魅力的。
 午前中から4時間ほど原稿を書いてから、午後3時に家を出た。午後4時頃から砧公園の外周を軽く走り、準備運動をしてから、サイクリングコースを走る。時にむせ返るような草いきれや、強い日差しに光る芝生側から吹き上がってくる涼風が、汗まみれの全身をまるで夕立みたいに洗ってくれる。
 実際に走ってみると、細かなアップダウンでかなり体力を奪われるコースだ。歩いたとき以上に、身体の加速や失速感がその起伏の強弱をより詳細に教えてくれる。後半はバテた。5周後に少し給水と屈伸をして、約1時間半かけて合計10周完走。ヘロヘロだった。軽く整理体操をしてから、裸足になって芝生に寝転がる。こんなふうに大の字になって、空を見上げるのはいつ以来だろう。両手いっぱいの青空が広がり、雲の狭間を約2センチ大の飛行機が音もなく横切っていく。
 あの飛行機に乗っている人から見たら、今の俺なんて砂粒以下だろうな。そう思うと、なんか笑える。俺が今消えても、世の中は少しも困らない。だから、ちっぽけな自意識の殻の中で、あれこれ迷うな。自分のやりたい放題やれ。本が売れようが売れまいがどうだっていい。自分の書きたいことを書きゃあいい。ヘロヘロの、干からびたバッタみたいな俺がそうささやく。