ボナペティ!(2)〜スイスは日本の恐るべき近未来!? 

rosa412007-11-06

 パリから、国内線でミュルーズ空港へ移動。ここでワンボックスのレンタカーで少し走り、フランスからスイス国境に入る検問所をへて、ドライブインで昼食。今回は車移動のせいもあって、国境検問所を何度も通った。フランス、スイス、ドイツ、オーストリアリキテンシュタイン・・・、その話は後で書く。
 
 で、今回のテーマは、バーゼル近くのドライブインで食べたランチについて。右上写真がその全容だ。明らかにインド人のオジサンが、パスタコーナーでミートソースをサーブしてたりする光景には笑えた。ところで、このランチ、いくらだと思います?日本なら、高くても2000円未満でしょう。
 
 各自が違うものを食べたとはいえ、7人での合計がサービス料込みで、なんと約3万5000円。つまり、この内容でもおそらく4000円〜5000円台にちがいない。ちなみに、缶はリンゴジュースで、アルコールではない。たしかに、この太い白ソーセージは美味かったし、キャベツの酢漬け(シュークルート)との相性も良し。ケーキも見た目よりあっさりで、パンもおいしくて全体的には満足度の高い食事ではあったけどね。高級ホテルのランチじゃないんだから、ただのドライブインだよ。
 
 このバカ高さの原因は、ユーロ高プラス、スイスの物価高のせい。スイスはいまだEUに加盟していない。今回の旅の通訳兼コーディネーター(フランス在住日本人)の方の話だと、他の欧州諸国とくらべて社会保険制度が整っていて、EUに加盟することで、既得権益を失う中高年層が加盟に反対。一方の若者層は加盟賛成と、国論は2分されていて、かなり拮抗状態でありつつも、現状では加盟反対派が優勢らしい。しかも酪農と精密機械といった産業を除けば、あとの物資は国外に依存しているせいで、ユーロ高の相乗効果もあって、外食するとバカ高くなるようです。
 
 先日、テレビで本間●●東大教授が、「米なんて国内で作らなくても、国外から安いのを輸入してしまえばいいんですよ」と無責任に放言していたけれど、先進国で食糧自給率が40%を切ってる国は日本しかない。
 たとえば、主食としての米の需要がこのまま下がり続け、アメリカや中国が作っているコシヒカリササニシキを輸入することになると、いつか価格決定権は相手国に握られる。そうなったときに、「安い米はいつでも外国から買えますよ」なんて能天気なことを、いつまで言ってられるのか。ねぇ、みんな、お米もっと食べようよ!

 本間●●も東大教授だから、お勉強はできたんだろうけど、人として、こんなおバカなオヤジが、政府の経済財政諮問会議のメンバーだということの怖さを、改めて体感した。近頃、金持ちだけどビンボーな人と、お勉強はできたけどおバカな人が急増している、偽装大国の一員としてもね。
 
 そう考えると、このスイスのバカ高いランチが、けっして他人事とは思えない。