「安直」の代償〜見えない毒の行方 

 新聞記事のスクラップを整理していて、ふと手が止まった。
 大阪府知事選挙についての東京新聞の論評記事で、地方における政党の機能不全を指摘していた。

(中略)
政党は有権者の声をすくい上げて政治に反映させるだけではなく、政治の担い手を供給するという重要な役割がある。にもかかわらず、現職の首長が次の選挙に出ないとわかるとあわてて候補者を探し回り、地元出身の官僚やタレント、学者らを担ぎ出す。
(後略)

 
 府知事選挙にかぎらず、そんな安直さが世の中のいろんな場所で横行している。
 会社なら、人件費を抑えるための派遣や契約社員への切り換え。あるいは、札束でいろんなチ―ムの主力選手を掻き集めてくるプロ野球チ―ム。料理する手間がわずらわしいから、レンジでチンすれば食べられる冷凍食品人気とか。
 

 いずれも安直。そこには「お手軽」という効率主義しかない。行き着く先は空洞化。冷凍食品の「毒」は、数値化されるからまだいい方なのだ。