六無月東京喜多マラソン〜4時間の壁がぶっ、ぶ厚い

rosa412008-06-01



 お湯につけると二の腕がしみた。左腕は、時計を付けていた部分だけが真っ白で、あとは真っ赤。小学校の頃、葉っぱにシールを貼ってやった光合成の実験みたいだ。疲れた身体を小さなプールに、クラゲみたいに浮かべながら、からっぽの頭で青空をぼんやりと見上げる。それでも、胸底からじわっとせり上がってくるのは、・・・・・・「悔しい」だ。馴染みの銭湯でのこと。東京マラソン後に来たときは、もっと誇らしい気持ちと安堵感でいっぱいだった。


 この3ヵ月間、風邪を引いたり、出張続きで練習できなかったりもした。それでも、自分なりに立てた練習計画を8割はこなせた。4時間切りを目標に、毎日、地味な補強運動にも取り組んだ。腕立て伏せも、腹筋、背筋も100回をクリアすることもできた。それに大きなケガもなかった。しかし、このザマじゃあね。


 ハーフコースの2周目、32キロすぎから脚が動かなくなった。35キロには、左太腿裏がつりそうになって、思わず止まってしまった。屈伸をして、また走り出したが、もうテクテク走りしかできない。給水ポイントで、後頭部や両脚に何度も水をかけてみたけれど、乳酸がめいっぱい溜まってるみたいで駄目。


 ここからは折れそうになる気持ちとの闘いだった。何度か歩いた。でも歩くと、テクテク走りにさえ抜かれてしまう。それでテクテク走りを再開。今までの悔しい出来事をあれこれ思い出して、揺らぐ気持ちを叱咤する。イチニ・イチニと口でリズムを刻む。・・・もしかしたら、マラソンの本当の醍醐味って、こういうことかもね。おれ、M体質だし。


 結果は、4時間16分13秒。831人中194位。最後の折り返し地点を回ると、後からくるランナーもかなり歩いてた。ひさしぶりの日差しと、アスファルトの照り返しが、想像以上にキツかった。キャップをかぶって走ったのに、帰宅したら奥さんに笑われた。顔も首の後ろも真っ赤で海水浴帰りみたいだとさ。


 とりあえず、この冬までマラソンはお休み。たまには走るとは思うけれど、無理しては走らない。湿度が高くなると、とにかく身体が重たいしね。ただ、抜本的に練習方法を変えないと、30キロすぎの減速は打開できないということは体感できた。