陸上日本選手権にプレスで潜入〜がんばれニッポン!

rosa412008-06-27



 行ってきました、川崎市等々力陸上競技場。昨日の雨が嘘のような晴天で、夕方からナイター模様になると、青い芝とレンガ色のタータン・トラックがきれいに映える。レースを追う全方位型の空中カメラが、トラックを斜めに走ってるし。男子ハンマー投げ、400mH、200mの決勝。それに女子走り幅跳び、女子1万m決勝と、大会2日目にしては、なかなか盛りだくさん。予想以上に楽しかった。


 ただ、プレス証があるだけで、新聞とテレビ局用以外、会場にプレス席はない(^^;)。・・・なのでプレス席前の柵の辺りと、一階のミックスゾーンと呼ばれる、選手のインタヴュー・エリアをウロチョロウロチョロ。あっ、○○テレビの女性キャスター!と心の中でつぶやきながらも、顔は平然とプレスを気取るスチャラカ。


 ちょうど、プレス席の右下あたりに、NHKのインタビュー・ゾーンがあり、ぼくはその上にいたので、400mHで勝った為末選手や、1万mの渋井選手が、自分の足元に次々とやってくるのが、ちょっとうれしかったりして。


 この日会場がもっとも盛り上がったのは、最後の女子1万m。しかもテレビではあまり聞こえてなかったが、ゴール周辺に、福士加代子選手の大応援団と、渋井陽子選手の中応援団、さらにバックスタンドには、ママさんランナーの赤羽選手の中応援団が陣取り、その応援合戦がスゴかった!レースより応援見ちゃった。


 後半はこの3人の戦いになり、最後の直線で、渋井がせり勝った。先の東京国際女子マラソンで、野口に敗れた悔しさを晴らし、自身初のオリンピック代表をつかんだ。おめでとう!


 もっとも印象的だったのは、渋井が2位の赤羽選手とゴール直後に抱き合い、互いの健闘をたたえあっていた場面。それはけっしてパフォーマンスではなく、ぼくには心からの抱擁に見えた。そこに3位の福士も加わり、互いにハイタッチ。3人ともキラキラしてた。


 彼女たちは他人ではなく、走りながら自分自身の強気と弱気と向き合い、闘っていた。それぞれの内なる闘いを終えた3人だからこその、エール交換に思えた。もちろん、勝負事だから悔しい、羨ましいという感情はあるだろう。それでも、まず相手への敬意が、彼女たちの間でとてもきれいに共有されていて、カッコよかった。


 ああいう対人関係の切り結び方が、今の幼稚な世の中には圧倒的に足りない。他人の悪口で憂さ晴らしする前に、みんなも走ってみたら?