坂東玉三郎『高野聖』〜残念

rosa412008-07-11



 ナショナル・トレーニングセンターでの取材を終え、赤羽から四谷、丸の内線で東銀座へ。歌舞伎座午後の部の最終演目『高野聖(ひじり)』を一幕見で観たかった。というより、玉三郎を生で一度観ておきたかった。


 市川海老蔵扮する修行僧を、誘惑する妖気ただよう人妻役という人物を、彼がどう造形するのか、と。むろん、海老増には微塵の期待も希望もない。「金曜夕方の歌舞伎見物」にもワクワク感があるし。


 結果的には、何も感じなかった。妖気を感じるには3階席奥は遠すぎたか。いや、市川団十郎が放つ華は、あそこからでもじゅうぶん堪能できたぞ。それに、川で汗を流す修行僧を、玉三郎が誘惑しようとする場面で、笑いが起きていた。笑う観客が劣悪なのかもしれないが、他人を笑わせてしまう程度の「妖気」では心もとない。