青空と銀杏と肩甲骨

rosa412008-11-23



 澄み切った青空と、黄色い火柱みたいに風にゆれる銀杏(いちょう)。その鮮烈な対比に胸がおどった。近所に買物に行く途中、奥さんと少し遠回りして公園まで足を向けると、樹齢数百年を思わせるプラタナスの大樹も、その大きな葉をかなり散らしていた。


 先週のマラソンとは打って変わって暖かな晴天に、買物から帰ると思わず走りに出た。
 走り出した途端、自然と背中を使って走れている手ごたえがあった。肩甲骨を動かし、体幹を使って走れている感覚。以前は意識してやっていたことが、身についている。ささやかな進化に心も弾む。


 最初は太腿の前の筋肉だけでしか走れなかった。
 次第に上体の前傾ができてくると、今度は全体の重心をお尻に置き、太腿の裏側、あるいはお尻で走っている感覚をつかめた。そして背中までたどりついた。季節の移ろいにはかなわないが、単純なことを反復しながら、少しずつでも洗練させていきたい。文章も走ることも、ある意味、ぼくにとっては等価。


 善福寺川ぞいは秋まっさかりで、色づいた落ち葉を踏みしめながら70分ほど走る。最後は自宅近くで、きれいな夕焼けにうっとりしながら整理体操と、深呼吸。今日も無事走れました、と合掌。