明治記念館潜入記〜貫禄じゅうぶんな新婦とボクちゃん新郎

 大学時代の友人の結婚式で、明治記念館に初めて足を踏み入れた。これで、大学の友人関連は全員片付いたことになる。めでたしめでたし。 
 しかし、予想に反して、記念館はえらい賑わいぶりだった。式の参加者はもちろん、打ち合わせスペースもカップルで満席。未婚率の上昇とか、婚活時代とかメディアが喧伝する割には、みんな結婚してるやん?


 同記念館の玄関には、2階につづくヨーロッパ調の大階段がある。
 どうやら披露宴を終えた新郎新婦や親族は、そこで記念写真を撮影するのが「締め」らしい。披露宴終了後、二次会メンバーの着替えなどを待ちながら撮影風景を眺めていたら、あることに気づいた。


 ・・・姉(あね)さん女房が急増中らしい。
 新郎は若くてかわいい顔立ちなのに、新婦側は「失礼ですが、今回で何度目ですか?」といった、場慣れしているというか、初々しさより貫禄が際立つ女性が多い。初婚なのかもしれないけどね、なかなかそう見えづらい。


 ただし、見合い婚には見えない。
 とすると、職場婚か?たとえば、仕事のできる女性上司と、その頼もしさに惹かれたボクちゃん部下か。あるいは飲み会の帰りに、しこたま飲まされて、気がついたら女性上司宅で翌朝目覚めて、「とんで火に入る夏の虫」な展開とか・・・。


 そう、大きなお世話ではあるが、あれこれ妄想を掻きたてられる空間だった。
 まっ、遅かれ早かれ、主導権は奥さんに握られるんだから、時間の問題ではある。それでも同じ男としては、おせっかいついでに、「がんばれ!ボクちゃん新郎」と、声のひとつもかけたくなった。