人を旅すること
2泊3日で、東海地方に出張してきた。
体力的にはきつかったが、仕事だけにとどまらず、45歳の男としても、いくつか考えさせられた濃い旅だった。
街ですれ違えば、何ら気を留めることなく、通り過ぎてしまうだろう人たち。
だが、取材者として向き合い、その軌跡を訊き出してみると、熱棒のような情熱と理念が噴き出す。あるいは、予想以上に懐深いダンディズムが垣間見える。個々の人格を形成する上で、仕事は、その働き方は、やはり大事だなぁと痛感させられる。
そこに共鳴したり、圧倒されたりする。その余熱で、ふと自らを省みたりもする。我ながら、その卑小さに改めてウンザリすることもある。そういった反復から、ぼくはどれほど、よりよく生きる知恵を分けてもらったことか。