ド素人DE米づくり(第2回)雑草さん、こんにちわ

rosa412010-05-04



 前回、4時間ほどかけて、わりときれいに引っこ抜いたはずの雑草が、マイ田んぼににょきにょき生い茂っていた。ちなみに、この田んぼは「みのれ君」と呼ぶことにした。足の指先が二股に割れたスグレモノ長靴「みのる君」にちなんでみた。
「いやぁ、ウチのみのれ君が近頃元気よすぎて、困っちゃうよォ」
 といった感じで使う。


ちなみに、「みのる君」のような地下足袋型の靴やブーツは今、フランスのパリでは「忍者スタイル」として流行しているという。NHKーBSで、パリの女の子たちが口々にそう言っていた。ふふふふっ、みのる君はイケてるってわけ。
 

 それはさておき、前回より、勢いを増したカエルの鳴き声を耳にしながら、男3名と女性1名でもくもくと引っこ抜く。オタマジャクシはかなり成長していて、うれしくなる。再び手の指の爪先や指までが真っ黒になる。洗っても落ちない。


 昼休みの木陰で、ビール片手に昼食をとり、すっかり気持ちよくなって、田んぼから吹き上げてくる風を頬に、両腕に感じながらうららかな昼寝を楽しむ。せこせことワープロ打ちばかりの今回の連休で、唯一のアウトドア気分。

 
 その後、作業を再開すべく田んぼへ降りていく。
 すでに田植えがすんだ、プロのお百姓さんたちの田んぼが、いやでも目に入る。除草剤を使い、耕運機で雑草などを掘り返して整地された田んぼに、背丈の低い緑色の苗がじつに整然とならんでいる。


 無農薬で、雑草手抜き、場所によってはやたらと深くぬかるむ場所がある、デコボコ素人田んぼを見慣れた感覚からすれば、それらは目にも鮮やかな芸術作品に見えてくる。田んぼ脇の畦(あぜ)もきれいに刈り取られている。
 

 ひとつの経験を通して、見慣れた風景が違って見えてくる。
 まるで度の違うメガネをかけたような新たな視界と感受性の手ごたえに、おもわず頬がゆるむ。まだ両手はかなり臭うけどね。