『海をわたる被爆ピアノ』出版記念祝賀会(in 広島)

 広島市内のホテルで100人をこえる人たちに集まっていただいた。出版社探しが難航した分、一冊になっただけでも喜ばしいことだけれど、これだけの人数の広島の方々に祝っていただけるなんて、光栄なこと。

 笑いあり、涙あり、著者である矢川さんらしい気さくで、なおかつ心温まる2時間だった。ぼくにとっても、自分たちが作った本を受け止めてくれた人たちを目にすることも、めったにない機会だ。
 みんなにもぜひ読ませたいから、と矢川さんの自宅まで新たに5冊を買いに来られた人とか、1回さらっと読んでから、今もう一度読み返しているとか、とても読みやすくて所々で涙が出たとか・・・・・・。


 中学、高校生向けに作った本が、普段あまり本を読まない大人たちにも、そうして読まれていることを知る。
 矢川さんの背広姿もはじめて見た。実現するかどうかはわからないけれど、矢川さんの活動を題材にした、劇映画化の話があることをはじめて知った。


 もし、自分の出版パーティがあっても、義理やお付き合いではなく、これだけの小さな志(こころざし)は集められないなと思っていたら、どうやら他の男性陣も、ぼくと同じことを考えていたらしい。翌朝、この本の担当である女性編集者からそう知らされた。少しホッとすると同時に、男というのは、さみしい動物だとあらためて痛感させられた。

世の中への扉 海をわたる被爆ピアノ

世の中への扉 海をわたる被爆ピアノ