上田正樹&有山じゅんじ「おれの借金、全部でなんぼや」

 上野駅近くで3時間ほどの取材を終えた夕方、お弁当を買って東京から新幹線へ。新大阪駅から堂島川近くの宿泊先へたどり着くと、オフィス街のど真ん中。このへんの土地勘もあまりないし、東京の下品な醤油色のじゃなくて、昆布だしの透明感のある大阪うどんを食べるのを断念。明日の取材の後にしようっと。


 狭い部屋で筋トレと入浴。中学時代の幼馴染みと電話で近況を報告し合ったあと、「YOUTUBE」でこの唄を見つけて、気持ちが妙にほっこりした。


「よーするに、にんげん、生きてておもろいかどうかやん!」
 知らないうちにひん曲がりつつあるじぶんの背中を、顔見知りのおばちゃんに後ろからふいに小突かれるように、キーボーのボーカルが、有山じゅんじのギターが、そんでもって食い倒れの太郎人形が、やんわりと耳元でささやいてくれる。