撤退が苦手な日本人ー東京新聞💘(ラブ)8月15日付け「戦後67年 日本再生の道」作家・澤地久枝さんと脱原発デモ仕掛人・松本哉(はじめ)さんの対談記事

 8月15日の「日本再生の道」をテーマにした対談に、澤地さんと松本さんをセッティングするところに、東京新聞の嗅覚とセンスを感じる。
 
 詳細はぜひ読んでいただきたいが、第二次大戦後に棄民体験をもつ澤地さんが、戦後、「一億総懺悔」というキャッチフレーズで戦後処理を曖昧にしたことと、福島原発事故でいまだに誰も責任をとっていない事実に着目し、私たちの社会の「撤退が苦手」という弱点を看破している。私たちと、私たちの社会が岐路に立っていることを、あらためて再認識させてくれる。

 対談を受けて、社会部長による後記もいい。

少数派は、多数派が気付いていない社会の異常、不条理にいち早く反応する「感知器」の役割を果たしています。社会として、澤地さんや松本さんのような感知器をたくさん持つこと。そして感知器が作動している異常な状態を多数派が修正していくこと。それが民主主義が成り立つための条件のように思えます。