「入れ歯」や「はげ」の魔法〜星野源(NHK「佐野元春のザ・ソングライターズ」)

「こんにちは」や「ありがとう」といった月並みな言葉でこそ、人の心を震わせるために、今まで多くの優れた歌や映画や小説が生まれてきた。
 だから、「入れ歯」や「はげ」といった普通は歌にならなそうな言葉を、浮くことのない歌にしたいなぁというところから歌詞を考えていった、という星野源の話は耳に残った。「入れ歯飛び出して 味噌汁に浮く」という歌詞のある『喧嘩』という一曲は、「他人なの いつまでたっても でも最後は 同じ場所で 同じ時に」でまとめられているという。

髪の毛の匂いを嗅ぎ合って 臭いなってふざけ合ったり
くだらないの中に愛が
人は笑うように生きる
          
              星野源「くらだないの中に」