つきたて納豆餅の秋

 農家さんからもらってきた銀杏を爪楊枝に4つずつ刺し、網に6つ並べて焼く。黄色い銀杏が次第につやつやした緑色に変わっていく。ひと通り焼いてから、ぱりぱりになった薄皮を剥き、粗塩を振りかけて口に運ぶ。その香ばしさは、ミネラル分の豊かな塩とよく合う。その軽い塩味とグニュッとした感触は、焼酎のお湯割りとの相性もいい。


 今朝は5時すぎ起きで千葉の田んぼへ向かった。匝瑳市アルカディアの里は、今年最後の里山活動の日。まずは大量の枯れ枝を運んで、焚き火にくべて広場周辺の掃除をする。参加者は老若男女30名ほど。その焚き火を利用して、アルミホイルで巻いた芋をくべる。


 作業後は、一足先に餅つき作業。杵(きね)を大きく振りかぶり、力まずにまっすぐ振り下ろす。ついたら手首を返して杵を餅からすぐに離す。だいぶ上手くなってきた。
 自分でついた餅を、大根おろしと、醤油納豆、きなこにそれぞれ混ぜて食べる。醤油納豆のうまいことったら!
 枝豆の漬物も、ゆずを混ぜたカボチャサラダもクセになる味で顔がおのずとほころぶ。最後は野菜いっぱいのお汁の雑煮でしめる。あとは、農家さんとバカ話に興じる。


 食後は、畔の修復作業を1時間ほどやって、午後3時に田んぼを後にした。適度な仕事量と餅でお腹一杯の、秋の一日。