ゆく夏を見とどける歌

サニーデイサービス「アビーロードごっこ(スローライブ 池上本願寺1日目・8月31日)

 初めてのくせに、もう病みつき寸前のジェットコースターみたいだ。スローライブ池上本門寺初日。3番目のトリで登場した、お目当てのサニーデイサービスの1曲目から、いきなり胸ぐらをつかまれ、筋金入りのアル中患者みたいにニヤニヤしながら引き摺り回された。

きみのシャツの色を見つめているオレは
この青に独りで浮かんでいるような気分
このまま酸っぱいリンゴをかじって
宇宙の横断歩道渡る
裸足の足 震える腰 ペットボトルの愛
生き残ったふたりだね
さみしくはないのさ かなしくはないのさ
ただ海の青さにおぼれてしまいたい


アビーロードごっこ」より

 
 曽我部恵一のことばの跳躍力と、バンド演奏の疾走感が絡み合う、切なくてスリリングな旋律がたまらない。Apple Musicよりも、実際のステージの方が断然いい。繊細で、暴力的で、ファンキーなライブバンドだと体感できた。


 かわいくて少しエッチで気まぐれな女の子でも、鼻腔と心臓を同時にチクッと刺す恋愛小説でもいい。できれば死ぬまで誑(たぶら)かしてくれるものを、みんなが心のどっかでいつも探している。