三岸節子 修羅の花〜激しくて懐深い「赤」の由来

rosa412005-07-05

 三岸さんの絵は風景と花をモチーフにしたものが多いが、やはり赤い花を描いたものがもっとも鮮烈だ。数年前、三岸さんの画文集をぼくは買っている。花こそわが命―三岸節子自選画文集。その中でも、ポインセチアか、あるいはゼラニウムか、そのディテールを潰してしまって花の形状がわからないが、その鮮烈な「赤」とも「紅」ともつかぬ色彩だけが弾けている絵が、もっともぼくの目を撃った。
 先々月、テレビで彼女の元夫(戸籍は入れていないから、事実上の)で、画家の三岸好太郎の作品をテレビで観た。付き合う女性が変わる度にめまぐるしく変化したといわれるその画風と、その絵が放つパワーに惹かれた。あふれるような才能を感じた。

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