2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大島弓子作品の映画化!〜しかも小泉今日子も長年のファン

大島弓子さんファンってけっこう多いんだなぁ。 主演の小泉今日子も、犬童一心監督も長年のファンだということを知った。大島さんの近作『グーグーだって猫である』の完成披露試写会のニュース!。この近作の存在自体も、つい先週知ったばかりで、このニュー…

ピーター・バラカン『魂(ソウル)の行方』

好きなものを熱っぽく語っている人の様子を見るのが、嫌いじゃない。でも、少ないんだよなぁ、それぐらい好きなものを持っている人が。ABC本店で、ピーター・バラカンさんが70年代ソウルを紹介しながら、それぞれの曲に呼応しながら、顔を少し蒸気させ、上…

横浜プチ休暇(2)〜茶碗から立ち上る湯気をくゆらす風 

心地いい風だった。 2階にある茶藝館の窓に面した木の机に日差しがさし込み、時おり爽やかな風がしのび込んで、手にした茶碗から立ち上る湯気をくゆらせた。その風と日差しに、窓枠の外側におかれたコデマリの白い花も揺れていた。 台湾のホウ・シャオシェ…

横浜プチ休暇(1)〜高さの優越感 

地上61階の優越感がある。 蟻みたいに行き交う車や人を見下ろしていると、時間のたつのを忘れる。大きな窓のある喫茶店で、目の前を行き交う人たちを見ながらリラックスする。あれの約10倍ぐらいか。バカと煙は高いところに昇りたがる、という説もある。…

おにぎり大好きブーシュカ2〜シエスタ温泉ワールドでまったりどうぞ

シエスタと再会した際、あかねちゃんから黒と赤のブーシュカ人形を大小2個もらった。「アトリエ・シエスタ」から生まれた作品のひとつ。小さい方を携帯ストラップにさせてもらう。無機的な黒ボディにちょうどいいバランスを加えてくれている。 いいぞ、ギス…

マリオ・ジャコメッリ展(東京都写真美術館)〜黒のレトリック 

art

死と生はうらおもて。生まれるというのは、死にはじめることだし、死ぬというのは、それまで生きてきたということ。その「うらおもて」ぶりを、白と黒の2色の世界で、時にシュールに、時にエレガントに切り取ってみせたジャコメッリ。だいすき! 彼のモノク…

ディープ大阪堪能②〜老舗・吉田バー(道頓堀2丁目)

鐘の音が印象的な「久乃屋」から、友人Sに連れて行かれたのが、「吉田バー」。 まるで小津映画に出てきそうなレトロな字体の看板、そして玄関。店内のショーケースは、いずれもウイスキーの小さなボトルがぎっしり。そしてカウンタ―に陣取るのは、60代以…

ディープ大阪堪能①〜すき焼き「久乃家」(道頓堀)

滋賀県草津市で2件の取材を終え、京都経由で、大阪道頓堀にたどり着いたのは、午後7時半すぎ。お目当ての「くいだおれ」前は、こんな感じ。写真左側にはさらに携帯片手の一群がいた。で、写真右側の食いだおれの店前も長蛇の列、列、列。えらい繁盛ぶりだ…

名代『おめん』(京都四条店)〜おもてなしのこころ

食事の最後に筍ご飯を頬張ると、両肩からすうっと力が抜けた。 旬の筍の甘みと、昆布だしのよく沁みたご飯。1枚添えられた鮮やかな緑の木の芽の辛味、ご飯に混ぜられた三つ葉のシャキシャキした食感。それらの絶妙なバランスに、思わず脱力させられた。野菜…

外柔内剛の人 

この仕事をしている間に、なんとかお会いしたいと思っている人が何人かいる。 幸運にも、その中の一人にお会いして、お話を約2時間近くうかがうことができた。ぼくの想像を超えて、とてもチャーミングな65歳の方だった。 周囲から「名人」と呼ばれる今も…

柔道はとても人間くさい 

ぜいたくな時間だった。 ある柔道家の方と、先の北京五輪代表選考を兼ねた、体重別柔道選手権のビデオをみた。達人の解説つきで見ると、一度見たビデオがまるで違って見えてくる。選手の精神状態が、その姿勢や組み方、あるいは技を繰り出す場所に端的に表れ…

レンタルお姉さん事業、ついに政府が予算化! 

拙著『レンタルお姉さん』で取り上げたNPO事業(ニ―トの子どもをもつ家庭を訪問、若者との交流を図り、新たな生活を始めさせるきっかけ作りを担う有給スタッフ派遣)に、ついに政府が予算をつけることになった。もちろん、政府の事業だから、名称は「レン…

生きるのに必要な溜(た)め〜東京新聞ラブ❤ 

ようやく風邪が治りかけ、天気もいいので、夕方からゆっくりと6日ぶりの100分ジョグ。先週末と違い、花見客もいなくなった公園で、今頃満開の桜が一本。時おり吹きつける風にその花を散らしていた。ただ、足元をみると、すでに葉桜となった木々の周りの…

藤代裕展「週末の愉しみ」(4月18日〜30日 画廊「椿」) 

うちには、藤代さんの作品が2つある。いづれも廃材を使ったもの。 ひとつはテレビの横、もうひとつはトイレ。トイレの棚に置いてある作品は、しんとした佇まいながら、痛みと純粋さが閉じ込められている。うちの奥さんは最初にそれを見た瞬間、「ちょっと恐…

生き物のうらおもて 

桜が散る頃、生と死は「うらおもて」という感慨が強くなる。 一斉に咲いて散る様(さま)はむしろ「うら」で、凡庸たる緑葉や枯れ枝の頃こそが「おもて」。漂白の歌人、西行の有名な歌を引用するまでもなく、日本人の遺伝子は、古来からそんな死生観を受けつ…

千鳥ヶ淵で

ちってまた あかいはのばす うらおもて

松岡正剛講演「物語を動かす力が、社会を変える」(六本木ヒルズアカデミー) 

手際のいい料理人の仕事を、目の当たりにするような気がした。 少ししゃがれて、渋みのある低い声で松岡さんは、こう問いかける。「今の社会に『物語』はあると思いますか?伊勢丹と三越が一緒になる、そのどこに『物語』があるんでしょうか?三菱東京UFJ…

今川焼きよ、おまえもか

大手町周辺での打ち合わせを終え、六本木へ出て所用を済ませ、麻布十番へ向かう。今朝、奥さんに「六本木に行くついでに、浪速家総本店の鯛焼き買ってくるわ」と話していたから。お店に近づくと、行列はない。平日の午後4時すぎ。そうだよなぁ、こんな中途…

NHK総合「爆笑問題のニッポンの教養」〜松岡正剛の「日本のデュアリティ」という着想 

火曜日は、「プロフェッショナル〜仕事の流儀」も面白いけど、「爆笑問題のニッポンの教養」もいい。たいていはどっちか観て、どっちかは録画して翌朝の食事どきに観る。じつはオレって、テレビっ子!? 昨日は、松岡正剛さんがゲスト。「知の巨人」にして、『…

「生きていくのがどんどん上手になっていく」と宇多田ヒカルは言う 

昔、小林秀雄は「質問するとは自分を語ることだ」と語った。 だけど、そのことを自覚できている取材者は、実際とても少ない。自分は上着までしっかり着込んでるくせに、ねほりはほり質問攻めにして相手を裸にしようなんて了見が、そもそも、人としておかしい…