2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧
見えないものに、どうやってカタチをあたえるのか。 古今東西、それはあらゆる創作活動の原点。だが医学の人体解剖図や模型が、かつては貴族が収集する芸術作品だったこと。あるいは、死体の解剖作業がエンターティメントとして位置づけられていたという事実…
昨年8月末に出た上記本の10刷り5000部が決まりました。今月上旬に9刷りが決まったばかりでした。もう、5万部目前です。 簡単なようでいてじつは奥行きが深い。ノウハウのようで、じつは人間力。そんな二枚腰の一冊が、こうしてじっくりと読者を増や…
生活も文章もシンプルなのがかっこいい。そしてむずかしい。 このアニメ、途中で一瞬止まる場面の余韻がうつくしい。以前書いたアルベール・ラモリスの映画『赤い風船』(id:rosa41:20080801)を思いだしました。コーヒーブレイクにどうぞ。
し、知りませんでした。編集者のNくんからのメールで教えてもらい、ネット検索したら、1月17日(日)の朝日紙書評面でこんな記事がヒット!日曜の書評欄がどれだけの競争率かということを考えたら、ほんとうにありがたいことです。あらためてお礼申し上げ…
「今のは準備体操ですか?」 皇居周回コースを走る前に準備体操をしていたら、中年男性から声をかけれた。どうやら他の人たちとは違い、ずいぶんユニークに見えたらしい。両腕を左右に広げてバランスをとりながら、両手に当たるように両脚を前後に回すやつ。…
不平も不満もたぶん生涯なくならない。 だから眉間にしわを寄せてブツブツウダウダいうよりは、大声で歌ってしまったほうがいい。そのほうが健康的だし、他人が聞いても共感しながら笑える。自分のそれらも相対化できる。 そもそも不平や不満を口にしている…
「どうしたの?」 「この曲、すごい胸に刺さった」 うちの奥さんにたずねられて、ぼくはそう返した。きっと心ここにあらずな、虚(うつ)ろな顔つきだったのだろう。テレビのチャンネルを替えていたら、NHKハイビジョンで絢香の特集番組をやっていた。なにげ…
日常ふいにひとつの流れがおきることがある。 たとえば、ネットで数日前ちらっと眼にして気になっていた古い本が、出先で偶然に入った書店で目に留ったりする。そんな偶然のような必然の流れがおきるときは、必ずそれに乗っかると決めている。そこで逡巡して…
先週のハーフの失速をふっ切るためにも、今日は余裕をもって走り切りたかった。最初は通常どおりの反時計回りで10キロ約53分30秒。後半は時計回りで10キロ約52分。1時間45分30秒でホッとした。20キロなら、これぐらいで走れることが確認で…
ああ、こういう人生の愛し方があるのか。 中学生の頃、エゴン・シーレの、あのグロテスクな自画像を観てそう思った。自分の醜悪さと徹底して向き合おうとする強固な意志、それは当時、自己反省の目立つ日記ばかりを書いていたぼくには、反省癖を高度な芸術に…
こういう話はワクワクするから好きだ。中毒死の原因として報道される一酸化炭素。ところが、人体内で発生する一酸化炭素は、ストレスフルな精子を殺したり、肝臓の血流を良くしたりと、けっこう役に立っている。 末松誠さん(慶応大学)の代謝生物学は、そこ…
下手の横好きにもほどがある。17キロすぎで失速。車でいえば、完全なガス欠だった。 最初の10キロは約51分。去年が前半10キロが52分、残り11キロ強が53分。それが走る前の目安だったから、少々早い程度のはずだったが、折り返し地点を回った時…
黒澤映画は講談で、小津映画は落語。 落語家・立川志らくによる、じつに魅惑的なキャッチコピーだ。実際、そのタイトルに心惹かれた。『小津安二郎は落語だ』の第一回。 とくにドラマティックというわけでもなく、淡々とした日常をつづり、セリフの反復も目…
シャンパン持参で、池袋の高坂さん宅へお邪魔する。去年、ここでも紹介したオーガニック居酒屋「たまつき」のオーナーさん。あることについて、ささやかなお祝いをする。 高坂さん夫妻が千葉県で初収穫したお米(七分付き)を炊いたご飯をいただく。精白米よ…
これだな!と体感した。 都内の某公園の坂道を走り下りながら、あごを引き、上体を前傾させて両肘ではなく、両肩甲骨を大きく振ることで腰が入る。すると両足の裏がきちんと地面を踏みしめている感触があった。参拝客の狭間を縫うように走っている最中のこと…
思わず、声を出して笑ってしまった。 時代順に、陰や影をテーマにした絵画を見てきた最後がポップアートで、まず。、ロイ・リキテンシュタインの「ルームメイト」(1994年作品)。人物の影が「●(ドット)」の大小で描かれていた。 それまでの作品が、時…
心刀彫身 元旦の朝。ウォーキングと体操を終えて帰宅後、大晦日にようやく刷りあがった年賀状に一筆そえていく。ラジオもテレビもつけず、しんと静まり返った空気を大切に、ひとりひとりの顔を思い浮かべながら年賀状と向き合うのは思いの外、心地よかった。…