NHK「爆問学問」〜驚異の人体ガスツアー

 こういう話はワクワクするから好きだ。中毒死の原因として報道される一酸化炭素。ところが、人体内で発生する一酸化炭素は、ストレスフルな精子を殺したり、肝臓の血流を良くしたりと、けっこう役に立っている。


 末松誠さん(慶応大学)の代謝生物学は、そこだけでもじゅうぶん面白い。だが、圧巻はそこじゃない。腸の話だ。
「腸内には酸素がほとんどなく、メタンガスや一酸化炭素二酸化炭素などが充満している、いわば太古の地球のような状態。人はその環境を体内に取り込むことで進化してきた」(末松氏)


 さらに末松氏はこうも言う。
「腸はあっても脳のない生物はいても、脳があって腸はない生物はいない」
 その腸は「セカンドブレイン」とも呼ばれている。


セカンドブレイン―腸にも脳がある!

セカンドブレイン―腸にも脳がある!