2007-01-01から1年間の記事一覧

大人の見本 

<大人の見本>と呼べるような知人を持っている人は少ない。 ましてや近頃は、社会不正を働いて頭を下げる<子供大人>ばかりだ。一方、舌打ちしている人たちに囲まれていると、知らないうちに自分も同じ真似をしている。黒澤明の『生きる』に出てくる、市役…

東京新聞ラブ❤〜作家・高村薫さんの指摘(17日付け夕刊・社会時評) 

同紙の「ワーキングプア一千万人の衝撃」と題する社会時評。ここで、高村さんは年収200万円以下の労働人口一千万人について触れ、「勤労者に必要最低限の生活を保障する社会福祉の基本が、この国には欠けていることも意味している」と指摘。その上で、き…

[Run]皇居周回ランニング・デビュー 晴天の下、念願の皇居周回ランニング・デビュー。東京駅内のコインロッカーに荷物を入れて、いざ皇居へ。ちょうど、周回コースでランニング大会が行われていた。邪魔しなければ一緒に走っても構わないというので、まぎれ…

大福屋のつけ揚げとマイユのマスタード

残念ながら、鹿児島市内の郷土料理店「さつま路」にも「熊襲亭(くまそてい)」にも行けなかった。同市内での取材時間が遅かったせいで、夜10時前にタクシーで向かったが、すでに閉店していた。今回、唯一買って帰ったのが、大野屋のつけ揚げ(さつま揚げ…

九州新幹線、快適初乗車 

モダンで、ゆったり。新八代(しんやつしろ)から鹿児島中央駅まで、約40分の九州新幹線「つばめ」の乗り心地は快適だった(右写真)。 座席がモダンな木製で布張り。通路をはさんで両側2席ずつの、ゆったり車両も良し。車内アナウンスは、日本語、韓国語…

NHK日曜美術館「日本画家・堀文子」〜5ミリでも昇りながら死にたい 

おおざっぱに言うと、世の中には2通りの人しかいない。 舌打ちしている人と、何かを求めて動いている人。いろんな人に会い、その話を聞く仕事を20年近くつづけてきて、そう思う。幸運にも、ぼくが会ってきたのは後者の人たちが多かった。 今朝、日曜美術…

自分を見る 

こういう言葉に、新聞で出くわすとは思わなかった。 絶えず外からの刺激に応じるような状況じゃなく、 時には自分の内側に視線を向けられるところに 自分を置いたらいい。 自分の部屋でもいいし、静かな時間に道を歩いたっていい、 旅でもいいんですよ。 人…

チャンネルを替える技術

Run

テレビのチャンネルでも替えるように、一日の流れをテキパキと替えられたらなぁと思う。昨日も、本当は夜走るつもりだったが、原稿がうまく進まずに気持ちが萎(な)えてサボった。 今日は夜11時前に、原稿の3分の1がキリ良く片付いた。内容もまあまあ満…

北京五輪予選、日韓戦でお腹いっぱい

野球の国際試合は、やっぱりシビれる。とりわけ日韓戦はね。ついつい最後まで観ちゃった。韓国代表もなかなかしぶとく食い下がり、じつに締まったいい試合だった。初回から、川崎なんて1塁にヘッドスライディングしてんだもん。いまどき高校野球でも、初回…

東北大学工学部大学院で講演体験!? 

長く生きていると、予想外のことに出くわす。 まさか、自分が東北大学工学部大学院の企業フォーラムから、講演依頼をうけるなんて想像もしなかった。『レンタルお姉さん』の著者として依頼をうけたのだが、その背景はこうだ。 最近、大学院や企業の研究所な…

30分間走レベルまでようやく復調 

Run

夕食後、近所の公園周回を30分間走。意外とアップダウンがあるコースを、ダラダラジョギングを混ぜながら、軽く走る。いい汗がかけた。帰宅後はすぐ風呂に入ると、ジワ〜ッと身体が温まると同時に、強ばっていた筋肉がほぐれていくのがわかる。顔までフニ…

『仕事をつくる対話力』連載開始(日経BP−net)〜<対話力>と<仕事の奥行き>の気になる関係 

web

本日より、『日経BP-net』webにて隔日連載で、『仕事をつくる対話力』企画が始まります。スチャラカが企画・取材・撮影・執筆を担当。「仕事をつくる対話力には3つある」という、自らの仮説を検証すべく、職種も年齢層も違う3人のプロフェッショナルの仕事…

男の生活力とカップラーメン 

昨日の夕方、奥さんが帰国した。それでも今朝目覚めたぼくは、あっ、冷蔵庫のカボチャを早く処理しないと思い立つ。朝起きて、そう思いつくところがすっかり主夫だなぁと、我ながらおかしい。 顔を手早く洗って台所に立ち、合わせ調味料をつくる。カボチャの…

重森三玲の、ふたつの庭をめぐる幸福 

16日の午後2時に、京都大学正門から徒歩5分の重森三玲旧宅、現在の庭園美術館を訪問。ここは、数年前にある液晶テレビのCMに使われて人気が高まり、一般公開が始められた。1日午前と午後1時間ずつの限定公開で、事前予約が必要と、かなりマニア度が高…

八瀬・瑠璃光院(るりこういん)〜京の紅葉の穴場か 

地元の友人の勧めで、午前中は八瀬の瑠璃光院に出かける。大原の手前、比叡山ロープウエイの出発駅から徒歩5分。今月30日まで特別公開されている。いわゆる観光ガイド本には、あまり載っていない穴場。行ってみると、かなり巧みな演出がほどこされていた…

念願の炒り番茶 

夕方前、晴れやかな気持ちで土手を歩く。思いの外、いい取材ができたせいだ。誰も知らない、輝きのある言葉を今、自分だけが知っている。そんな気持ちの高揚感をかかえて、見晴らしのいい土手を歩きたかった。この昂ぶる思いと喜びは、書き手冥利に尽きるも…

角川春樹最新句集『角川家の戦後』〜ことばの剣先が審(つまび)らかにするもの 

15日の京都取材にそなえて、京都市内在住の友人新居に泊めてもらうために、前日夜に東京を発つ。旅の友は、俳句いや、川柳に凝る父親への手土産に買った、角川春樹の最新句集『角川家の戦後』。最近、スープをよく作っているという母には、辰巳芳子さんの…

愛宕神社内「Tてぃ」〜田崎真也さんが、東京産の食材中心にお店を手がける理由 

南ドイツとフランスでご一緒した、チーズ鑑評騎士のOさんに取材協力をお願いした。彼女がランチ取材の場所として選んだのが、愛宕神社内の「Tてぃ」。日本初のテレビ放送が行われたNHK記念館前の、愛宕神社境内にあるお店。 まず、ユリネのごま豆腐。東京…

白石農園ライブ〜ひさしぶりの音楽満喫 

いいでしょう、この光景。都内にある白石農園のハウスがライブ会場、客席は農産物の集荷箱。紅白の垂れ幕もグットな手作り感いっぱい。時折、土砂降りの雨が叩きつける中、裸電球も点灯しつつ進行。途中ニンジン掘り体験をはさみながら、3時間を超えるライ…

ボナペティ!(3)〜ヨーロッパの国境検問所で体感する、EUの英知 

レンタカーの運転手の人が、日本の紅いパスポートを示すだけで、一番最初のフランスからスイスへの国境検問所をスルーした。一時停止もなし。「日本人は観光でお金を落としてくれるから、EUに加盟していなくても、スイスではウェルカムな存在なんですよ」と…

あなたの顔は大丈夫ですか? 

花がその蕾をひらく前の頃が好きだ。今にも音をたてて弾けそうな力感をおぼえる。今日、都内のある農園に出かけて、あれに似たエネルギーを感じた。 まずは畑と野菜のコントラスト。写真ではうまく写せていないが、関東ローム層の少し赤味の強い茶色い畑の土…

ボナペティ!(2)〜スイスは日本の恐るべき近未来!? 

パリから、国内線でミュルーズ空港へ移動。ここでワンボックスのレンタカーで少し走り、フランスからスイス国境に入る検問所をへて、ドライブインで昼食。今回は車移動のせいもあって、国境検問所を何度も通った。フランス、スイス、ドイツ、オーストリア、…

ボナぺティ!(1)〜よく遊び、よく学べ  

終わりよければ、すべて良し。そんな言葉もあるけれど、ぼくの今回の旅は、予約したはずの復路の飛行機を目の前にしながら、乗れないという結末が待っていた。いやぁ、参った、参りました。場所は、フランスのシャルル・ドゴール空港の国際線ターミナル。し…

十三夜という感性 

Run

きれいな夕方、ウォーキングと少々ジョギングに出かけた。近くの遊歩道から公園へ。ウォーキングを基本に、気が向いたら軽く走る。走ることで生まれる風を切る感じ、あるいは「気持ちいい」という感情を、少しずつ思い出そうとしてみる。 公園にたどり着くと…

ベルギーフレンチ料理『ambiance(アンビアンス)』〜大平史人オーナーシェフの出発 

レセプションへの招待状をいただき、昨夜、ささやかな花束をもって、中目黒『アンビアンス』の開店を祝ってきた。大平史人くんが開いた、ベルギーフレンチ料理のお店。大平くんはベルギー修行をへて、今は無き恵比寿ガーデンヒルズのタイユバン・ロブション…

男子、いざ厨房へ(5)アイ・ラブ手羽の八角煮〜絶妙の濃くをもたらす八角の存在感 

八角に魅惑されたのは、横浜中華街の菜香新館の牛のハチノス(内臓)煮だった。基本は醤油煮なのだが、そこに八角のテイストが加わることで、絶妙の濃くが生まれる。それがクセになる味なんだなぁ。 今回、その手羽の八角煮に挑んでみたってわけ。まず、醤油…

@スチャラカの「こんなん書きました」〜米系企業投資ファンド主導のMBOによる、産業機械大手メ―カ―の再建ルポ

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「日経BP-net」webで、米系企業投資ファンド「カーライルグループ」主導のマネイジング・バイアウト(経営陣の参加による企業買収)をへて、4年ぶりに東証へ再上場を果たした機械大手メーカー「キトー」の軌跡を取材しました。昨日から4回連載の予定です…

男子、いざ厨房へ(4)小松菜と厚揚げの煮びたし〜突然のDNA現象

「あんた、そっくりやなぁ」 昔、実家に戻った折、畳部屋で昼寝をしていたら、おふくろがそう呟いた。 えっ、どういうこと?思わず僕はそう聞き返す。 「胸の前に両手を当てて寝てる姿が、あんた、お父さんそっくりやんか」 30代を過ぎた頃だった。思いが…

空白の1日と、28年目の対話 

江川卓と小林繁。先週末、2人のツーショットに思わずシャッターを切っていた。 2人が登場するらしい、テレビCMの撮影模様を、江川が司会をつとめるスポーツ番組で放映していた。2人が直接言葉をかわすのは、今回が初めて。あの「空白の1日」事件で、江…

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『怪獣と美術』展〜「ウルトラの父」と呼ばれた男の、怜悧なアイロニー ウルトラマンとその怪獣たちと言えば、ぼくらの時代の子どもたちの心を鷲づかみにしたヒーローと敵役だった。だが、ウルトラマンの敵である怪獣たちには、けっこう人間臭くて、哀愁ある…