2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

オーティス・レディング『Good to Me』〜「上手な歌なんてクソ食らえだ!」とはっきりと聴こえる

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Good to Me-Live at the Whiskey 2アーティスト: Otis Redding出版社/メーカー: Stax発売日: 1993/01/25メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る スカイパーフェクトTVに「スターデジオ」という100チャンネルの音楽番組(月額1200円)があり、…

このショボサこそ、ジャパン・サッカーの真髄

いやぁ、やっぱ日本代表のサッカーはこうでなくっちゃね。セットプレーが得意っていったって、相手は最近接戦をくりかえしているバーレーンだし、研究だってされてるわけだから。そうそう得点できないっしょ。緒戦のロスタイムでの決勝点といい、今夜の相手…

ライブドアの「時間外取引」問題と官庁発報道の弊害

マスコミの末端で働く人間の一人として、自戒の念もこめて書くのだけれど、今回のライブドア報道で、いろいろと見落とされている問題が少なくない。そのひとつに、発端である東証の「時間外取引」がある。 一連の報道、ネットや新聞やテレビなどを通して、経…

中村政人インタヴュー・プロジェクト『美術な時間』〜インタヴューという万華鏡とインデペンデント魂

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「森下です」 昨日の昼ごろだ。遅い昼食をおえて、FMを聞きながら雑誌をめくっていたら、電話がなった。受話器をとると、聞き覚えのある声がひびいた。ここでも何度か書いた、森下篤史(id:rosa41:20040602)(株)テンポスバスターズ社長からだった。 「ふふ…

馬頭観音と不空羂索観音「見仏」(2)〜異形であることの意味

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きのうのつづき。ふたたび、『見仏記』から、みうらさんの不空羂索観音のイラストを部分的に転載させていただきます。 まず、いづれも5m超である必要性をあれこれ考えてみた。馬頭(ばとう)は12世紀前半の造立、不空羂索(ふくうけんじゃく)は13世紀…

大宰府・観世音寺で馬頭観音と不空羂索観音「見仏」〜異形(いぎょう)の意味

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たっぷり「見仏」してきた。朝9時前に小倉駅から快速電車で博多経由で二日市へ。そこから5分ほど歩いて西鉄「二日市」駅から五条へ。およそ2時間で観世音寺に到着した。 目当ては寺にあらず、宝蔵というコンクリート建築物だ。500円の入場料を払って、…

小倉「魚好亭(ぎょこうてい)」〜かつおの腹皮は鹿児島では焼酎のアテ

北九州取材で小倉一泊。当日の宿泊先「小倉東急イン」から徒歩2分の場所にあったのが居酒屋「魚好亭」。北九州エコタウンの取材先で、魚のおいしいお店として教えてもらった。 いわしの活け造りは、全長5センチほどの稚魚を頭をとって出てくる。まだピンピ…

九州出張

明日は早朝から九州出張です。翌25日は大宰府で馬頭観音を「見仏」して、帰京する予定です。なんとか日本対イラン戦の後半キックオフまでには自宅にたどりつきたい。

八木宏之著「事業再生と敗者復活」〜金融後進国ニッポンを支える保証人制度

今日、八木宏之さんの話をきく機会があった。八木さんは事業再生コンサルタントで、債務返済に窮する中小企業のコンサルタントとして、金融機関との交渉を通じて、債務を軽減し、事業再生を支援している。あるいは、2003年に35万部のベストセラーとなっ…

横浜美術館『マルセル・デュシャンと20世紀美術』展〜何かにとらわれてしまう「ぼく」という仕組み

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書きかけの原稿もあるし、翌日の取材の準備もあるしと、ぼくは横浜に出かけるのをためらっていた。だが結果的には、最終日に間に合ってよかった。おかげで、ぼくの価値観のストライクゾーンは大いに広がった気がする。まるでひとりよがりかもしれないが。い…

煮物失敗と昆布水の意外な使い方

およそ3年のブランクは大きかった。三連休の中日、ひさしぶりに夕食を作った。大根と豚の薄切り肉の煮物に挑んだら、うまくいかなかった。落し蓋(ぶた)をして20分ほど煮込んで、いったん冷ましてみると味が薄い。そこで煮汁だけを別にとり出し、醤油と砂…

洲之内徹『気まぐれ美術館』〜Nedoko De Dokusyo(3):「自由」と「自在」とジェームス・ブラウン

気まぐれ美術館 (新潮文庫)作者: 洲之内徹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (41件) を見る 忘れもしない。日比谷線の銀座駅で、電車に乗るのも億劫になり、駅のベンチに座り込んで読みつ…

加藤昌治著『考具』〜マンダラートをやると、考えてない自分が見えてくる

考具 ―考えるための道具、持っていますか?作者: 加藤昌治出版社/メーカー: CCCメディアハウス発売日: 2003/04/04メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 37人 クリック: 305回この商品を含むブログ (291件) を見る 広告代理店勤務の加藤さんが、アイデアを企…

ふたたび『オペラ座の怪人』〜音楽の美か、恋人への愛か

取材終了後、ふたたび六本木ヒルズで映画『オペラ座の怪人』を鑑賞。今回は奥さんと彼女の学生時代からの友人Mさんの3人で観た。今月10日(id:rosa41:20050310)の日誌でも、簡単なあらすじは書いているので、今回は踏み込んで書く。まだ映画を観ていない…

鬼塚さん、テレビ登場とポール・オースター

作家のエージェント、鬼塚さん(id:rosa41:20050301)がやっとテレビ東京「ガイアの夜明け」に登場。ダイヤモンド社のS女史も一緒に映っていたが、和田裕美さんは出てなかった。放送が延期されている間に、だいぶ構成が変わったか?明日は、ビジネス誌で、その…

千代幻豚のジューシーな旨(うま)み、爆弾ハナタレの激しさと甘み

知人と田崎さんのお店「眞平」へ。去年以来、2度目。午後7時に行ったら、どうやら、ぼくらが最初の客だったようだ。あとから、NHKの某アナウンサーも来ていた。もう、この夜はこの二種に尽きる。まずは千代幻豚。前回注文しそこねた一品だったが、「西の黒…

田町「ヌースフィア」の原点

昨日12日(土)午後、池袋でおこなわれた「リクルートの独立・企業応援フェスタ」に行ってきた。セミナー講演者が、田町「ヌースフィア」のF社長。カフェ&ダイニング開業の経験者として体験談を披露するためだ。オーナーのMLでレポートするために、ぼくも…

ジミー・スミス「ザ・キャット」獰猛でファンキーなハモンドオルガン

CD

今夜のNHK−FM「ジャズクラブ」(午後11時10分〜1時)はリクエスト特集。一番心惹かれたのは、ジミー・スミスの「ザ・キャット」。獰猛かつファンキーなオルガン・ジャズに触れたのは初めて。web「ジャズへの招待状」を見ると、バド・パウエルにも師事し、音…

築地「寿司清」東京湾のイワシとサヨリの皮の串焼き

高校時代の友人Sと築地場外の「寿司清」新館へ。まず、つまみで食べたサヨリが脂がのってて美味。つづけて、板前さんから東京湾のイワシが焼き魚として登場。えっ、東京湾でイワシってとれるんだと驚きながら、つまむとこれが新鮮でほのかに甘い。 ネット検…

「オペラ座の怪人」〜「もう1回観たい!」と「オペ怪」ファンのおれは叫んでいた

小説でもCDでも映画でも舞台でも、ぼくはいつも身も心もたぶらかされたいと思って読み、聴き、観る。どうか気持ちよく心酔わしてくれるものであってほしい。そう思うけれど、実際にその期待を満たしてくれるものは、残念ながらそれほど多くない。 この映画は…

他人が乗り移る瞬間の気持ちよさ

先週からちんたらと続けていた、単行本の校正および加筆作業がやっと終わった。明日もう一度全部読み直してから、編集者にメールしよう。 ゴーストライターの仕事は、元マイクロソフト社長の成毛眞さんの本以来だけど、ひさびさに、他人が乗り移る感触を、最…

いとうせいこう・みうらじゅん『見仏記』〜スローカーブの異文化体験記を楽しむ成熟

読み終えて、すごい仕事だなぁと思った。さらにこの文庫本が、平成9年6月に発行されて、昨年5月に16刷だという事実を知って、すばらしいなぁと恐れ入った。週末に近所の書店にいくと、この文庫本が三冊ならんで平積みされているのを目撃して、もう呆気…

幸田文著『番茶菓子』〜意外な見っけものと母子の縁

週末の朝、蒲団の中でモゾモゾしながら読むシリーズ2回目は、幸田文(こうだ・あや)さんの短編エッセイ集。しかも、適当にひらいたページで「彼岸ちかく」を読みだした。 すると、父・幸田露伴の娘への叱責が心にひびいた。少し長いが引用する。

『カッコ悪い大人たちへ〜元ニートからの反論』

明日5日発売の月刊誌『潮』4月号にて、ぼくが書いた記事が10P掲載されています。原題は上記のものですが、電車の中吊りでは「ルポ五二万人の「ニート」が突きつける“現実”」となっています。 関心がおありの方は、最寄の書店ででも立ち読みして、ご感想…

「散る桜 残る桜も 散る桜」

こういう日ってあるんだよなぁ。きのうの午前中、奥さんの親戚から訃報の電話がきた。41歳の従姉妹が突然亡くなった。幼い子どもとご主人が残されたという。 昼下がりには、以前、ここでも書いた飯島夏樹さんが亡くなったニュースを、ネットで知った。38歳で…

鬼塚忠著『ザ・エージェント』〜内的必然性をかかえて走る人

「inner necessity(内的必然性)」―今夜BSハイビジョンで、昨年改装オープンしたニューヨーク近代美術館MoMAの特集番組をやっていた。「インナー・ネセシティ」は、画家カンディンスキーが、MoMAで開催された「カンディンスキー展」への謝辞をのべる、同館…