2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

活字中毒の夜(2)

山田詠美著『A2Z』(講談社文庫)〜衝突としての恋愛

けれど、思いやりは、 ほんの少し自分を殺すこと。 夫とは別の、若い彼との恋愛がたそがれ始めた頃の、女性編集者の独白めいた地の文で、「二人の間に期待しかなかった頃に比べると、それが次第に抜けて行くのと同時に、思いやりは増して行く」の後に、その…

山田詠美著『A2Z』(講談社文庫)〜清酒の硬い飲み口の方が癖になる

けっこう疲れていた。今日は早く寝ようと布団に入って本を読みだす。「うめぇ」「うめぇなぁ」、ぼくはいったい何回そう舌打ちしただろう。すると眠気の代わりに、集中力が全開になり、目が爛々と冴えてきた。しかも滴り落ちる才能の、その活字のシャワーを…

東京新聞❤(ラブ)続編 

左隣の評論で、内山節氏はこう書く。 「昨年の世界的な経済危機の露呈以降気づいたことは、私たちの社会が劣化してきている現実だった」 そう書いた上で、以前は機能していた「親戚」、あるいは「無尽」や「講」といった、地縁や血縁のセーフティネットの衰…

東京新聞❤(ラブ)!〜新聞を読まない人は、社会の行間に興味がない?

「最近の大学生は、ほとんど新聞読んでないんだよ。もう信じられない」 ある大学で教えていらっしゃる知人が、以前、こう嘆かれていた。テレビやネットのニュースでじゅうぶん。興味があれば、ググるからってことなんだろうか。その方が情報収集も簡単だし、…

続「東銀座 えすとカレー閉店」

「えすとカレー 閉店」でググッてみると、その閉店を惜しむ、たくさんの声を目の当たりにした。すごいなぁ、こんなに多くの人たちから愛されるお店を創りあげた友人への畏敬の念が、あらためて沸き起こってくる。 そして自問する。おれの仕事は、誰に、どう…

東銀座 えすとカレー閉店

友人からの転送メールで知らされた。共通の友人が、経営する人気カレー店を閉店していた、しかも昨年10月末にだ。その詳細はわからない。「いったん卒業しました」と、その友人のメールにはつづられていた。 いろんな想いが沸き起こってきたし、今もあれこ…

きみは、たまきんブラザーズを観たか(in 池袋「たまtsuki」)

いやぁ〜、おおいに笑った、笑わせていただいた。 知る人ぞ知る、ブレイク寸前かつ放送禁止寸前の、たまきんブラザーズのシークレットライブに行ってきた。寒い中、日曜の夜に出かけてよかったぁ〜。場所は、池袋のオーガニック居酒屋「たまにはtsukiでも眺…

中目黒「サルバトーレ」〜ひさびさのピッツアと古本屋

編集者のN君と打ち合わせランチで、中目黒「サルバトーレ」へ。およそ2年ぶりぐらいか。ピッツアは、トマトとモッツアレラとソーセージを選ぶ。少し薄めの、適度な塩加減の生地が、やっぱりうまい。 打ち合わせ後、一人で中目黒川沿いを散策。去年末の反省…

第10回 谷川真理ハーフマラソン(2)〜at 荒川河川敷公認コース

Run

思えば、ぼくのマラソンデビューは2年前のこの大会。前半のオーバーペースがたたり、15キロでいったん止まって給水後、走り出そうとしたら、両脚ともカチンカチン。そこからは早歩きで、どっさり後続ランナーに抜かれて、屈辱まみれのゴールだった。それ…

第10回谷川真理ハーフマラソン(1) 

Run

サーフィン感覚―それがもっともピッタリくる。 10キロすぎの折り返し地点から18キロ辺りまで、荒川河川敷の下りを利用して、ぐんぐん加速できた。少なくとも100人は抜いたはずだ。脚がけっこう動いたので、上半身のリラックスを保ちつつ、肩甲骨をリ…

NHK教育・ETV50周年「巨匠たちのコトバ」 

TV

立花隆さんから矢口真理までというゲスト選びが秀逸。糸井重里さんと立花さんのツーショットも新鮮だし、爆笑問題の太田が、立花さんの著書を読破しているのも意外だった。番組中に放送されたコトバを、その怖さ度合いで分けてピンナップしてみる。どれも、…

走るクスリ

少しもたれ気味のお腹で、雲ひとつない街に走りに出た。 人気の少ない街を抜け、普段のコースに背を向けて、高層ビル街をめざした。1周約10分、けっこうな上り下りがある周回コースを3周すると、汗が噴き出す。 意外と脚が動く。うれしい。2日の午前中…

心で書く文章 頭で書く文章(広島にて)

宮崎駿さんがいわれる「子供のすごさ」とは、このことか。 あるピアノに寄せられた感想文を読んだ。 くわしいことは書けないが、小学生1年生から6年生、さらには中学生と保護者までの文章があった。 一番すごかったのは小学校1年生のもので、自分がピアノ…

今年のテーマは「ゆっくり」

ゆっくり息を吐いて ゆっくりとしゃべる ゆっくり歩いて ゆっくりと考える でも、整理と原稿はテキパキ早く!