2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日経ビジネス今週号が面白い〜本当の大人がいない国 

まず巻頭の辰巳芳子さん(料理研究家)の言葉がガツンとくる。 食は命に関わることです。政府には命を愛惜し、長期的な視点で農業政策を立ててもらいたい。それがないから、お米の値段を上げたり下げたりして農業者の振り回す。だから農業をやってくださる方…

土田ヒロミ写真展『青い花』記念トークショー(JR東中野駅前 ゲスト・四谷シモンさん) 

東中野space&cafe「ポレポレ坐」(JR総武線東中野駅徒歩2分)で現在開催中の、ゲイをテーマにした土田ヒロミさんの写真展『青い花』。1980年に出版され、今や絶版になった幻の写真集だ。同展開催を記念して、今週土曜日2日午後19時半から、土田さ…

中目黒「ambiance」〜ひと手間の分岐点 

目の前の素材に、どんなひと手間をかけてお客さんの前に差し出すのか。その「切り口」が問われるのは、料理も文章も同じ。そのひと手間に、作り手の力量とセンスが露になる。 土曜の夜、奥さんの友だちを誘い、3人で中目黒「ambiance」へ出かけた。テーブル…

大平史人オーナーシェフ「ambiance」(中目黒)〜『anan』『東京カレンダー』で続々紹介! 

右写真は、1月13日号『anan』の紹介記事。すげぇ〜、田町『ヌース』も載ったことないぞ。大平さん、おめでとう〜!「ぐるなび」にも料理写真をふくめた、くわしい紹介ページがあります。同「トピックス」欄から、さらに細かい情報に飛ぶことができます。 …

「高みの遊び」としての俳句〜初雪や ジャズ喫茶の 四十五十路(よそいそじ)

道草って、もう死語?セカセカ、カリカリした世の中には不似合いだしな。 霞ヶ関でランチ打ち合わせを終え、新宿へ向かう途中、車窓の雪景色を見ていたら、ふいにその道草をしたくなった。四谷の行きつけのジャズ喫茶でまったり和もうとしたら、意外と混雑盛…

道路財源の暫定税率維持に横たわるインチキ〜「(廃止になれば)ガソリン代が安くなる」は、まるで本質的ではない 

国会で話題の、道路財源の暫定税率問題に関連して、面白いディスクールを見つけた。 NBオンラインの山崎義世氏の「戦後復興期の財政のあり方から、今こそ脱却を」だ。知らなかった、この問題をさかのぼると、田中角栄に突き当たるなんてね。同時に、当時暴…

NHK総合ETV特集「金子光晴・家族の戦中詩」〜「むこうむきになっているおっとせい」 

TV

今の仕事をするようになって、他界されるまでに一度会っておきたかった人が数人いる。詩人・金子光晴さんもその一人。うちの本棚にも、光晴全集のうちの3冊と、詩集や評論など7冊がある。 昨夜、NHKでその光晴一家の特集番組をやっていた。戦中、一人息…

スポーツの輝き

義足の人たちと一緒に少し走ってきた。 しかも、ひさしぶりのタータントラックで、うつ伏せや腹ばいダッシュ、あるいは腿あげ(腿を前ではなく上にあげてぴょこぴょこ前進する)などなど。陸上部だった高校時代以来の感触が、ゆったりとよみがえる。プチ腰痛…

身体の痛みをこそ抱きしめる〜少々、東京新聞ラブ❤

「まぁ、マラソンを完走したら、まちがいなく身体はボロボロでしょうね」 治療院のM先生が苦笑いしながら言う。・・・べつに走り終わってボロボロになる分には構わないんですけど、走る前にボロボロになるのは避けたいんですよねと、こちらも苦笑しながら答…

佐藤卓ディレクション『WATER』展(2)〜誰もが知っているもので「驚かせる」プレゼン力(りょく)

art

たとえば、入場者に「水」に関連する言葉を携帯電話を通して送信してもらい、それをバーチャルな川の流れの映像に漂わせる。牛丼やハンバーガーの見本の隣に、券売機が置かれていて、入場者が好きなボタンを押せば、その食品を作るのに使われる水の量(牛肉…

佐藤卓ディレクション『WATER』(1)(21_21 DESIGN SHIGHT)〜一冊の知恵の書めいた展覧会

art

昔、北海道に住む樹木医の方と、彼が世話をしている老木などをめぐったことがある。テレビでそのオジイサンのことを知り、どうしても会いたくなって、事前に電話一本だけして5月の連休に押しかけた。仕事ではない。ただ、そのとき心がどうしようもなく波立…

ポップ義足コレクションとボブ・サップ 

この写真、いいでしょう?「うわぁ〜、コレ、いいですねぇ」と思わず声をあげてしまった。 今日取材でうかがった義肢装具士の方に、施設内を案内していただいたときのことだ。これは7歳から10歳だったかな、育ち盛りの男の子で、身体の成長に合わせて義肢…

お気に入り本棚〜アンビバレンツな心の揺れと向き合う

年末に本棚の整理をしていて、かなり本棚が空いた。それで、お気に入り本棚を一列つくってみた。ふと気が向いたときに、取り出して繰り返し読みうるだろう本を、適当に選んで集めた。昨夜、寝る前にその棚から無意識に抜き取ったのは、書家・井上有一著『新…

フジテレビ昼の連続ドラマ『安宅家の人々』スタート〜脚本家・浅野有生子さん初挑戦の愛憎劇 

TV

拙著原案のNHK土曜ドラマ『スロースタート』の脚本を書いてくれた浅野有生子(ゆいこ)さん。彼女が新たに脚本を担当した、昼の連続ドラマ『安宅家の人々』が、今日から始まった。主演はエンクミこと、遠藤久美子。フジテレビの午後1時半から2時までの30…

目力(めぢから)のオッサン〜快晴無風の皇居練習 

Run

我ながら、目力(めぢから)を感じた。電車の窓ガラスに映る自分の顔は、精気がみなぎっていて、とても25キロを走り終えたオッサンの顔には見えない。 40代中盤にもなると、エネルギーは使った方が、ある種の爽快感とともに、かならず自分に戻ってくる。…

片山善博(前鳥取県知事)の現場洞察力〜こういう人こそ、大学ではなく、政治の現場に必要だ 

「日経ビジネス」は、最近、定期購読者がアクセスできるネットがかなり充実している。片山氏の「官が頑張れば頑張るほど、地方はダメになっていく」という記事は、じつに端的に中央と地方行政の<負の連鎖>の構図が指摘されている。まさに、骨の髄まで「親…

遅ればせながら、ムンク展覧会(国立西洋美術館)〜あまりにロゴス(思想)な画家 

art

2日は、美術館に行こうと決めていた。予備知識なしで絵や写真とただ向き合い、心を裸ン坊にする。まさに新年を迎えるにふさわしいから。上野の「ムンク展」から、恵比寿・東京写真美術館へハシゴする。 ムンクといえば、あの「叫び」だが、似た構図の作品に…

大吉発進! 

深夜、ひさびさに、近所のお寺に初詣。たしか、5.6年前に夫婦そろっておみくじで、「凶」を引いた因縁の寺だ。奥さんは「吉」、そしてご主人は「大吉」ゲッツ!鐘もつかず、お参りもせず、お寺近くの駄菓子屋で、揚げ餅(まんじゅうを天ぷら状に揚げたも…