2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧
実際、身の周りで洪水のように流通しているのは「おらおら、こんなモノを買え買え!」といったたぐいの情報が多い。人が何か危機に直面したり、悩んだときに初めて、本当に必要な情報が、まるで足りていないことに気づいた人も多いはずだ。 2001年6月、大阪…
松坂の好投むなしく、五輪野球の準決勝でオーストラリアに敗れたとき、テレビ観戦していた俺の心に、ふい流れてきた歌がある。 「好きと言わない あなたのことを 息を殺しながら 考えてた 愛ってよくわからないけど 傷つく感じが素敵・・・・」 映画『メイン…
ギャップに人は惹かれる。さっきまでにこやかに取材に応じてくれていた人が、道義と黒袴に着替えると別人に変身した。木刀をもって打ち下ろしてくる相手の両肘を受け止めつつ、瞬時にのツボ(痛点)に親指を食い込ませて、相手の動きを止め、流れるように相…
確かにそれは、ビターチョコレートのようでもあり、砂糖をいれて苦さを抑えたエスプレッソめいた味でもあった。苦味を抑えた濃くのある黒ビール。雑誌の取材で少々いただいた、GARGERYビールの話。これ、ぬるくなっても美味しいんだ。缶や瓶の販売はなく、都…
図書館で借りてきた、残り一冊が種村さんの『「死」を学ぶ子どもたち』(ASIN:4876523525)。種村さんを取材したいと思って、企画書を書くために借りて、こちらはまだ読んでいる最中。97年に胃ガンのため、胃全部を摘出。その後の失意をへて、自身の体験をもと…
今月8日付けのスチャラカで、銅版画家の山本容子さんの話を書いた。(id:rosa41:20040808)「絵にならないモノを版画にしよう」という彼女の着想に触れて、最寄の図書館で借りてきた一冊が、小林さんの『毒蛇』(ASIN:4167637014)。一見地味なテーマをどう作…
たとえば、台湾の候孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の名作『非情城市』(ASIN:B00008BOFR)。その中でぼくが忘れられないのは、映画の終わりに、家族が箸の音をシャカシャカさせながら食事をする場面だ。ひとつの家族に焦点を当てて、第二次大戦後の台湾の現代…
最初はネズミかと思った。深夜、ベランダに面したリビングで本を読んでいたら、窓の向こうの暗がりでガサッと物音がした。しばらくすると、同じ物音にまじって、チュウといった悲鳴みたいな鳴き声を聞いた気がしたからだ。一番明るい照明にして、リビングの…
一昨日につづき、NHKづいている。ふと観た番組が予想外にいい。今日夜8時から9時55分までNHKハイビジョン放送でやっていたのが、鉄道12000kmの旅だ。俳優の関口知宏(関口宏の息子)が、北海道の稚内を出発、肥前山口までのJR線で列島縦断するという。以前…
子供たちの底力にスッゲェ〜圧倒された。まさに次々と芸術が生まれてくる瞬間を目撃させられた気分だった。 久しぶりにNHKの『課外授業 ようこそ先輩』を観た。珍しく日曜日の朝、8時過ぎに目が覚めたおかげだ。地上波1チャンネルで8時25分から57分までの…
20年近く前、韓国に語学留学していたときにこんなことがあった。ソウル市にある延世大学は、当時下火になりつつあったとはいえ、定期的に学生デモが行われていた。学生らがデモ隊を組んで、拡声器でシュプレヒコールなどを行いながら正門へと進み、さらに学…
藤原さんの『メメント・モリ』に掲載されている写真と言葉が、次々と現れては消えていく。 「あの人骨を見たとき、 病院では死にたくないと思った。 なぜなら、 死は病いではないのですから 」 砂浜に埋もれた人骨の写真に、そんな言葉が添えられている。以…
先週、青森出張の帰りに一泊した盛岡で、知人との20年ぶりの再会以外に、もうひとつ楽しみがあった。盛岡冷麺をめぐる「一人どっちの料理ショー」だ。朝鮮半島の北部(現在の北朝鮮)の咸興(ハムフン)で生まれた故・青木輝人氏が、昭和29年に開業した「食…
灯台下暗しとはこのことだ。えっ、何がって?風力発電と、自分の生活態度のつながりってこと。 先週行って来た青森県のむつ小川原ウィンドファームは、八戸から在来線特急でさらに30分、さらにタクシーで30分という場所にあった。東京・八戸間が新幹線で約3…
近頃、うちの近所に、割とこぎれいな古本屋が開店した。先週、そこで世界文化社から出版されている白洲正子さんのエッセイ集 を6冊まとめ買いした。すごく本の状態もよく、500円引きだったので、3000円もお得な買物だ(^^;)。 見るからに大人し…
「もう、これでいいやって思っちゃうと、もう、その時点でジジイになっちゃうじゃないですか」 この一言に、日本一のフェラーリ使いとよばれた太田哲也の本質が凝縮している。 大学時代にアマチュアレースから始め、プロドライバーとして、ル・マン24時間耐…