2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「白洲正子 神と仏、自然への祈り」展(世田谷美術館・今月8日まで)

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文化は発達しすぎると柔弱に流れる。人は自然から離れると病的になる。 1970年、大阪での万博博覧会に沸く日本人に背を向け、独り近江の山々に分入り、日本古来の自然信仰の痕跡を訪ね歩いていた白洲さんの言葉だ。背後を走り抜ける新幹線を尻目に、「新…

倉俣史朗とエットレ・ソットサス展(21_21デザインサイト)

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ルポ物は今売れないんですよ。もっと実用書風にしては、どうですか――書籍企画をもって営業していると、こう言われることが多い。だから、「倉俣史郎とエットレ・ソットサス」展の入口で、つぎのような倉俣さんの言葉に出くわしたときは、グッときた。 機能を…

畦(あぜ)づくりと天地返し

前日の嵐めいた雨風がウソみたいな、絶好の田んぼ日和となった。周りではウグイスとカエルが唱和し、空気もさわやかで、空と雲のコントラストもくっきり。ぷりっぷりっした青ガエルが、何匹も田んぼを飛び跳ねて元気いっぱい。 何より、自分たちの田んぼに向…

斉藤和義『ずっとウソだった』

散ることを愛でる

取材と打ち合わせを終えて、最寄り駅から家路をいそぐ足をおもわず止めてしまった。遊歩道の彼方にひろがる夕焼けを借景にして、大きな桜の樹が、花びらをはらはらと散らしていた。桜の奥には濃厚なピンク色の小ぶりな桃、優美な紫色のコブシの木が控えてい…

本橋成一写真集『屠場』(平凡社刊)

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前略 こんにちは。今回は写真集『屠場』をお送りいただき、ありがとうございました。ご出版、おめでとうございます。 表紙写真に凝縮されているエネルギーには言葉を奪われました。モノクロームの微細なグラデーションがたたえる静けさに、本橋さんのダンデ…

合唱支援プロジェクト

被災地支援の募集企画です。 作曲家の谷川賢作さん(詩人・谷川俊太郎さんの息子さん)が、自身の最新ミュージカルからの一曲「祈り」(作詞 佐々木香・谷川賢作 作曲 谷川賢作)を録音して、被災地復興支援CDを制作することになりました。 参加基準は特にな…