2018-01-01から1年間の記事一覧

紅白に2人で出てほしいねん! 椎名林檎&宮本浩次「獣ゆく細道」

しびれにシビれた。テレ朝「ミュージックステーション」の椎名林檎と宮本浩次のコラボ。昭和モダン風な椎名の楽曲の手のひらで、変テコとシュールの境界線を突っ切るような宮本のダンスが見事。草食の時代に「獣」という言葉を歌で投げ込む椎名の感性と、宮…

ちいさな虹めいて

この夕暮れにふさわしいBGMは何? そう尋ねると友人Oがスマホで聴かせてくれたのが、きのこ帝国の「金木犀の夜」。数日前にFMで流れてきて耳に留まったらしい。20代の長女にLINEで知らせたら、約2日後に「スピッツみたいね」と返信が来たらしい。ええ話や。…

共感できないからこそ、理解しようと思考する〜「今、何かを表そうとしている10人の日本と韓国の若手対談」(クオン)

日本で韓国文学を出版するクオンによる、日韓文化人対談集がとても読み応えがある。本質的な部分で共鳴と共感があり、同じ時代に何かを表現する人たちの吐息と熱が行間の隅々に息づいている。韓国の映画や文学、建築や写真などを日本人との対談を通して発信…

「夜のメロディ」〜曽我部恵一詩集

この詩集の中で一番のお気に入り。「ねぇ」「もう」「そう」や、「からっぽ」や「ひらひら」と言ったひらがなのリズムが、艶っぽさと切なさをそこはかとなく漂わせて、二人の揺れうごく心象風景を切り取っている。

ゆく夏を見とどける歌

サニーデイサービス「アビーロードごっこ」(スローライブ 池上本願寺1日目・8月31日) 初めてのくせに、もう病みつき寸前のジェットコースターみたいだ。スローライブ池上本門寺初日。3番目のトリで登場した、お目当てのサニーデイサービスの1曲目から…

著者の「わおっ!」に耳を澄ます だから、また行きたくなる。 伝説の外資系トップ営業が教える「選ばれるサービス」の本質作者: 川田修出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/07/05メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見…

「ウメジャン」ファンク

「梅じゃね?」でもなければ、「梅じゃん!」でもなくてウメジャン。梅雨入り前後に出回る青梅を、この5年ほどジュースとジャムにしている。夏バテ防止用で、その作業時期を「ウメジャン」と勝手に呼んでいる。学生時代に1年間暮らした韓国でキムチを漬け…

汲めども尽きぬもの

31周年目のバンドの新曲とは思えない、エレカシの『Easy Go』。前例踏襲をきっぱりと拒む猛々しさに、ブラウン管を通して気圧される自分がいた。NHK-BSの『The Covers』で初めて聴いた。カッチョイイ〜〜。 表現っていうのはなぁ、オメェ、こういうことなん…

したたりおちるうた(あいみょん in 六本木ヒルズアリーナ)

夕方の空の下、彼女の唄声がきれいに伸びて広がる。セーラー服で飛び降り自殺した女の子を素材にした、『生きていたんだよな』でオープニング。 「(前略) 精一杯勇気を振りしぼって彼女は空を飛んだ 鳥になって空をつかんで 風になって遥か遠くへ 希望を抱…

「東京うなじ」クルーズ〜隅田川と人生を下りまくる

東京メトロ浅草駅5番出口地上口に出ると、あの神谷バーを中央に、映画『ALWAYS三丁目の夕日』さながらの橙色に染まる街並み。川向こうにはスカイツリーが望める。気温28度もあつた日中からは一転、川岸から涼しい風が頬に。これぞ4月下旬の水上バス日和。…

空回りする四川愛(ラブ)〜四川フェス(新宿中央公園)

むせるほど濃厚な唐辛子と山椒の匂いが鼻をつく。夫婦でランチタイムに出かけた新宿中央公園は、午前11時半頃には辛いもの好きな男女でゴッタ返していた。20代から40代の日本人と、欧米系外国人も意外と多い。手分けして3つのキッチンワゴンカーの行列に並…

幸か不幸か、いいか悪いか

長い付き合いの書籍編集者からメールが届き、東洋経済オンラインでの拙記事の反響を喜んでくれた上で、こう書いてきた。 「前にも話しましたが、ルポの主戦場は、幸か不幸か、いい悪いは別にして、最も読まれうる、という意味で、オンラインに移ってきている…

イノダの悠々円卓

2分の1枚分のバタートーストにクリームチーズをのせる。そこに生ハムをかぶせて頰ばると、カロリーは高めだが抜群にうまい。 白ジャケットに黒い蝶ネクタイの60代後半と思しき男性が、ペーパードリップで1杯ずつ煎れてくれるコーヒーは、一口目に舌先の一…