2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

高尾山トレイルへ向けて

Run

上りは胸をはったまま上体を倒しつつ、膝頭をリズミカルに上げて駆け上がる。その際、背後へ大きく引いた肘と肩甲骨の動きで走りのバランスをとる。このとき注意すべきは力まないこと。息を吐き出しながら、あくまで全身の大きな動きだけで駆け上がるイメー…

阿奈井文彦『サランへ 夏の光よ』(文藝春秋刊)

おおっ、とうとう、おれも幻影を見るようになったかと思ったよ。 4人部屋病室の、入口に近い右側ベッドであぐらをかいて座り、黙々と新聞を読まれていた阿奈井さんが、少し上目づかいでそういわれた。低音がよく響く、聞きなれた柔らかな声と、どこか自虐的…

一方的に「まいった」話

えっ、マジかよ。仕事をする気がいっぺんに失せた。朝の散歩と体操を終え、今年2回目の熱いお茶をすすりながら朝刊をめくり、さあ、原稿書こうとパソコンを立ち上げたときだった。 中村獅童って、今度は黒木メイサと付き合ってるみたいよ。・・・完全にカブ…

三木成夫著『海・呼吸・古代形象』(うぶすな書院)

前回の鯵の頭につづいて蟷螂(カマキリ)の頭の話。 三木の同書によると、カマキリは交尾の最中にメスがオスの頭をバリバリ食べ出すという。オスの頭が卵子の養分に早がわりしていく。同じオスとしては、なんともはや痛ましい。 江戸・元禄の俳人である宝井…

鯵(あじ)の開きと水

なぜだと思いますか。 JR沼津駅前から乗ったタクシーの運転手さんがそう言った。魚が新鮮だから、ですか?とぼくがたずねると、それもありますね、この辺は沼津港から揚がったものが多いですから。でも、もうひとつ理由があるんですよ、思わせぶりに彼はそう…

「情報デザインって何だろう?」(at東京ミッドタウン <シンク・ジ・アースプロジェクト>)

たとえば、十数匹の犬をどうデザインするのか。 その際、「LATCH」という方法があるという。それぞれ頭文字をつなげた略称で、「L」はロケーション(位置)、「A」はアルファベット、「T」はタイム(時間)、「C]はカテゴリー(分野)、「H]はヒエラルキー(…

二神能基著「『子供のために』を疑う―10代の子供を伸ばす7つの知恵」(朝日新書)

今日、打ち合わせに向かう途中で東京駅構内の書店に入ると、もう平積みされていて、3冊ほど減っていました。むふふふふふっ。 そもそもの発端は、昨年、秋葉原で起きた無差別殺傷事件。 私も編集協力させていただきながら、ようやっと1冊になりました。書…

朝型生活へ転換中

きっぱりと晴れわたった、少し高い空。 まだ夏の名残りをのこす強い日差しと、遊歩道の両脇につづく植物の緑の照り返し。 湿気をふくまない清涼感のある風と、ゆれる木槿(むくげ)の白い花びら。 そんな光景や匂いを胸いっぱい吸い込んで、近所の遊歩道を散…